⭕ 観戦しよう 4
──*──*──*── 飲食店
マオ
「 はぁ~~。
何れも接戦した試合だったよな!
特に亜人類が戦う試合は見応えが有ったよ!
ドーピング剤を飲んで強化した選手を苦戦しながらも負かした虎人族は良かったよな!
オレ、サイン欲しいよ 」
セロフィート
「 推しの選手を見付けた様ですね 」
マオ
「 推しって……。
それ程じゃ無いけど…… 」
セロフィート
「 他の亜人類選手も順調に勝ち進んでますけど、明日の試合では減る様に仕組まれるでしょう 」
マオ
「 何でだよ? 」
セロフィート
「 運営側の考える事は何処も同じです。
あくまでも人間の選手が主役です。
人間の選手より亜人類の選手が目立ち、注目を集めるのは好まれません。
スポンサーが支援し、応援するのは人間の選手ばかりですし 」
マオ
「 亜人類の選手にスポンサーは付いてないのか? 」
セロフィート
「 奴隷にスポンサーは付きません 」
マオ
「 そうなんだ? 」
セロフィート
「 スポンサーの付かない亜人類選手達は劣悪な環境下の中に身を置き、次の試合に挑みます。
人間では体力も精神力も保てないでしょう 」
マオ
「 そんなに酷いのか? 」
セロフィート
「 とても過酷な環境です。
選手と謂えど奴隷ですから、闘技場が運営している宿泊施設の利用は出来ません。
自由を手にする為に試合に出る為、勝利をしても賞金は貰えませんし、野晒しで寝泊まりしてます 」
マオ
「 マジかよ。
……………………なぁ、セロ── 」
セロフィート
「 はいはい。
ワタシに亜人類選手達のスポンサーになってほしいのでしょう 」
マオ
「 何で分かったんだ? 」
セロフィート
「 マオの表情を見れば大抵の事は分かります。
マオの百面相は面白いですし♪ 」
マオ
「 面白がるなよ……。
でもさ、どうしたら亜人類選手のスポンサーになれるんだ?
簡単になれるもんなのか? 」
セロフィート
「 勿論です。
煩い貴族達と運営側達の記憶を改竄すれば、文句は言われません 」
マオ
「 真っ当な方法でスポンサーになれないのか? 」
セロフィート
「 貴族達,運営側達から多額の寄付金を要求させるでしょうね。
支払った寄付金は《 天空闘技場 》の運営費には一切使われる事なく、貴族達,運営側達の懐に入り、より多く搾り取られるカモにされますよ。
それでも真っ当な方法でスポンサーになります? 」
マオ
「 何処が “ 真っ当 ” だよ。
手っ取り早く記憶の改竄すれば良いよな?
改竄する以外で方法は無いのか? 」
セロフィート
「 “ 洗脳する ” とかです? 」
マオ
「 洗脳?
そんな事が出来るのか? 」
セロフィート
「 記憶の改竄が出来るのです。
普通に洗脳も出来ます 」
マオ
「 古代魔法って、マジで恐いな 」
セロフィート
「 恐くないです。
便利でしょうに 」
マオ
「 まぁ……確かに便利なのは確かだけど…… 」
セロフィート
「 何時もは記憶の改竄で済ませますけど、今回は洗脳してみます? 」
マオ
「 亜人類選手達のスポンサーになれるから何でも良いよ。
今回はセロに任せる! 」
セロフィート
「 はいはい。
任されました♪ 」
セロが嬉しそうだ。
また良からぬ事を考えてるかも知れないけど、知らない振りをしてよう。
亜人類を助けたいと思ってるからな!
◎ 訂正しました。
何れも接近した試合 ─→ 何れも接戦した試合
運営者 ─→ 運営側
人間は体力も精神力も ─→ 人間では体力も精神力も
運営者達 ─→ 運営側達