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緊急投稿 安倍晋三氏とその暗殺事件について

作者: 乃木坂 佑一

2022年7月8日午前11時45分。日本の総理大臣を2度務め、世界的に著名となった政治家

安倍晋三氏が凶弾に倒れた。かの人の冥福をいのりつつ筆者が知る限りの政治家安倍晋三氏の足跡をたどり、述懐したい。

安倍晋三という人について いわゆる自民党の田中派大分裂において 竹下登 宮沢喜一 渡辺美智雄

そして安倍晋太郎 ニューリーダーと呼ばれる後の派閥領袖。 その安倍晋太郎の若き息子というのが

かの人を初めて知った時だったと思う。


渡辺美智雄氏ことミッチーがTVメディアに露出する事を好んだため、それに引きずられる形で宮澤喜一氏と安倍晋太郎氏が、政治色の無いバラエティならと出演していてそのおまけに安倍晋三氏が若いころにTVに出ていたことはよく覚えている。結構青臭いことを言っていたのでこんなことにならなければ、かの人をおおいに茶化すネタになっただろうと今更ながらに残念に思う。


安倍晋太郎氏が鬼籍となり、放言とユーモアで有名だった渡辺美智雄氏も世を去り、老齢ともいう歳になった

宮澤喜一氏が総理となり、このひとがGHQ統治下のころから日本政治に関わってきたという話題になったころ、派閥政治と55年体制が限界を迎え、「変人」小泉純一郎が世を騒がすころ、再び安倍晋三、かつて若き政治家だった人が、いわゆる「変人」の側近として表舞台に露出することになる。


郵政改革や、のちにアメリカの言いなりだったことが解る各規制緩和や改革が「小泉劇場」によって邁進するなか、安倍晋三氏の政治理念というのは、当時の筆者の認識としては「大勲位」中曽根康弘氏の後継政治家として改憲・改憲議論という政治目標を全面に出して小泉純一郎とは違った方向で人々の支持を集めだす。


かつて日本人を驚愕あきれさせた「自社連立」という事件があった。今の認識で言えば自民党と共産党が連立すれば議席過半数だからと過半数連立政権をやるようなもので、当時小沢一郎中心の日本新党から政権を奪取するという政変である。


社会党とすれば念願の政権、自民とすれば政権奪還となったが水と油の政治理念や自民議員や官僚任せで社会党議員にまともな政権運営などできるはずもなく、対立する日本新党も迷走と分裂をくり返し両者迷走のあげく残ったものは、日本の保守政治家への不信感と、左翼政治家の能力欠如の露呈と人々の失望であった。この事態を覚えていながらあの民主党が政権を取ってしまったのが日本人の政治レベルだと思う。

自民党は政権運営としてはヒトカネ両方の理由でよりによって公明党=創価学会に頼り自公連立で切り抜けるが、政局偏重の政治運営はさらに日本人の政治不信を呼び投票率や支持率は伸び悩むこととなる。

小渕恵三氏の急死からの森喜朗氏の不透明な政権運営により政治不信は極に達するのである。

そこに現れたのが小泉政権だったが、保守本流の政治回帰まで紆余曲折が始まるのである。


安倍晋三氏は小泉純一郎氏では、自民党を纏めることや、自民党復党や無所属の合流がむずかしいことを良く認識していたと思う。さらに自民党保守層は2世世襲が多く、いわゆる「血筋」をありがたがった。

吉田茂の孫の麻生太郎氏が小泉純一郎の政権の後見になったが証左であり、安倍晋三氏は岸信介の孫である。

第一次安倍政権は小泉劇場の限界が露呈し、保守本流を期待されての官房長官だった氏の手腕を期待されての登板だったが、非常に運の悪いことに小泉政権のツケを払うという損な役回りに徹する事態になり、党内支持があっても衆参の「ねじれ」や小泉政権からの日本の構造変換のあおりを受けわずか1年で退陣を余儀なくされるのである。


自民党が保守本流の再編にやっきになる中、自社連立からやりたい放題やってきた中韓のロビーとその利権左翼勢力が政治ロビー・マスコミ・知識人中心に動き出す。目的は日本新党や自社連立でもやってきた

日本の左翼化=中韓に都合のいい政権樹立で要は日本国と日本国民から搾取を続けたいという非常に日本人をばかにしたものであった。特に韓国はアメリカからの庇護からの日本国搾取がうまくいかないために中国を頼って同じようなことをしようとしていたフシがある。


日本新党で政権を奪取した自信から小沢一郎が民主党キャンペーンをこれらの勢力と組んで展開したあの民主党騒動、主役は市民政治家から上り詰めた菅直人、岸吉田一族の仇敵鳩山一族の長男鳩山由紀夫、イオンの御曹司岡田克也、そして最後の田中型政治家小沢一郎である。

根拠もなく政権中枢の人間を週刊誌レベルの下世話な話題でマスコミを使い口撃し、衆参のねじれと後期高齢者老齢保険への高齢者の不信をついて、さらにTV新聞で民主党への支持を戦後の翼賛政治よろしく若者へ喧伝し、まんまと政権を奪取したのはさすが小沢といったところだった。


しかしながら日本新党政権を覚えている人間なら予想通り、鳩山由紀夫は細川護熙など比較ならない政治外交オンチを展開し、政権中枢の左派は日本新党でもやらなかった言論弾圧と情報隠蔽、媚中偏韓の政治姿勢をバリバリ打ち出してここは民主国家か疑いたくなるような実力行使を政府内や演説講演の市中で展開し、このような状況にとどめの311フクシマにより、政権わずか2年でほぼ崩壊状態となる。マニフェストなる公約はほぼ全項目が唯一子供手当以外すべて反故となり、マニフェストにはない外国人参政権だの公約外の政策が目じろおしになる中、ようやく日本国民はすっかり騙されたことを知るも時すでに遅く、民主党政権奪取前の演説で講釈した内容と真逆の政権運営となり、とうとう消費税増税を野田政権で表明し民主党政権は終止符を打つのである。ちなみに消費税増税や消費税についての議論を民主党政権期間内では封印すると声を張り上げたのは野田佳彦本人である。恥というものを知っているのだろうか?


耐えがたきを耐え忍び難きを忍び、谷垣総裁の負傷を乗り越え、執念の自民党第二次安倍政権が成立する。ほとんど民主党政権がひどすぎた反動のようなものであったが、公明党に頼りすぎない程度の議席と保守本流を取り戻すために、安倍晋三氏が行ってきたのは左翼でない保守野党・無所属議員を増やすことであった。日本会議にはじまり、反社会的でない極右勢力の容認、右傾歴史観、改憲・自軍・核議論の解禁、維新勢力の伸長、彼が欲していたのは「しがらみのない新たな保守勢力」だと思う。

対米追従の宿痾を安倍晋三氏は良く理解していたと思う、そしてそのしがらみで自民党が運営されていることも。だからこそイデオロギー対立という昭和の遺物を捨てて純粋な政治能力運営能力をもって保守よりの政治勢力に日本の後時を託すのが安倍晋三氏の総理辞職からの政治目的だったように思える。


改憲については政権時可能な勢力でありながら氏はついにやらなかった。まあ理由は十分わかるがかいつまんでいえば「世界(おもに米中露仏英)に日本の改憲を支持させるだけの実力がまだない」のだろう。

そのことや改憲においての外国の介入や操縦の危険を感づいて慎重を唱える保守勢力が出はじめた。

日本国改憲が日本国のみならず台湾のような世界有事のレベルであることが認知される時代になった。

国連サンフランシスコ講和条約の宿痾は、対米追従のそれと同じく今も日本を縛っている。


安倍晋三氏の功績は中国に差をつけられて同盟国のアメリカにさえロクに相手にされなくなった日本国を

トランプ政権において対等重要なパートナーとして地位を回復し、そこから対中国をテコにインド・アジアや各国に外交・安保の分野で日本の存在感を示したことにある。その代償として国民に負担を強いる部分が多く、消費税増税をはじめ国民負担が安倍政権において増えたことは否めない。


新型コロナウイルス、ロシアのウクライナ侵攻、中国の軍事政治経済膨張、アメリカの左傾化とモンロー主義への回帰、国際金融資本による政治介入と腐敗と不正、GAFAの国際影響力、そして世界的な格差社会の到来と、ノンポリアナーキズムという個人的な利己的な理由を持って社会にテロを実行する「個人」が社会に反逆するかつてない事態となっている。

かつてイデオロギー・宗教・民族でもって理由付されていたアナーキズム・テロリズムはそのタテマエや小難しい理由付けを捨て「上がそうであるなら、下もそうであれかし」という状況になっている。

上が上でカネや権力でよろしくやるなら、下は下でなけなしの武器で好きに人生を終焉させると。


安倍晋三氏の暗殺がノンポリアナーキズムの犠牲になったとは思いたくないが、ここ10年の日本の事件をみるに、とうとう著名な政治家にその矛先が向けられる状況になったことは認識せざるを得ない。

銃社会でない日本ならそうそう物騒な武器は調達できないだろうという時代は終わったらしい。化学肥料や硫黄やカーボンが危険物として届け出が必要になるかもしれない。

時期が参院選終盤や、韓国での政権交代、ロシアの戦争など政治事情や、外国勢力、はたまたカルト宗教がらみの話など陰謀論的な憶測や事情もあるかもしれない。


今回の暗殺劇は兵役や、現役の軍人や軍事関係者やその手のプロ、反社会的組織の人間ではなく市井の個人が、武器材料を調達し、製造し、試作試用し、効果を確認訓練し、明確な殺害目的と計画をもって日本のトップを2回務めた政治家の暗殺を成功させるという異様な驚愕すべき事件となった。

個人の計画や実行とは考えにくい。背景や組織、協力者などもたぶん存在するだろう。

ただはっきりわかることは、この事件やもくろんだ者たちが企む目的は 日本という国は安全であるという漠然とした認識をくつがえし、治安や社会状況を不安定化させ、日本の統治機構の概念に個人個人だれもが突然テロリストに豹変する可能性と危険性を現実に示すことだったのだろう。

また、日本の政府や警察の権威をおおいに貶めることも大きな目的だろう。

アメリカでバイデン政権が銃規制法制を進めていることとも無関係ではないだろう。世界的に最も銃規制があって安全と認識された国に自作改造銃で要人を標的としたテロが見事に成功する。バイデン政権が安全のために銃規制するなど全くのムダだとあざ笑うように。


安倍晋三暗殺事件は日本と世界の歴史の大きな転換点と節目になるかもしれない。筆者としては大志と不屈をもって日本の総理大臣として2度の政権を運営し、2度目には日本憲政史上最長の政権を維持した

安倍晋三氏の冥福を祈りつつ、今回の2022年参議院選挙においてかの人の遺志を継ぎ、より良い日本を目指す政治家が生まれることを祈るばかりである。






歴史が動き、ロシア・ウクライナに続き、不本意ながら日本が歴史事件の当事国になりました。

311フクシマ・新型コロナウイルスを乗り越え明るい兆しが見えた矢先です。

安倍晋三氏の功績をしのび、ご冥福をお祈りいたします。

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