リセマラ終了
かれこれリセマラして三時間。
二度と手に入らなくなった☆3以上の強そうなキャラはたくさんいる。
例えば
【ドミニク】☆5 風属性
Lv1・HP40・MP40
男性キャラ
これはもう確定だろって一瞬思ったが...つい勢いでリセマラボタンを押してしまった。
三時間もリセマラしていると、リセマラボタンを連打する癖がついていて...
連打しながら、はい、次。はい、次。
と繰り返しているうちに、強いキャラを逃していった。
もう今では、☆1と☆2キャラしか出てこない。
もしかしたら、☆3以上は出尽くしたのかもしれない。
ちなみに今のキャラクターは
【マルク】☆2 火属性
Lv1・HP10・MP20
「まだまだ悩みそうだねぇ。そんな時に悪いけど、俺にもやることがあるからさ、帰らせてもらうよ!リセマラが終わったら、この転移ボタンを押して、異世界に行ってくれ。あと、そうだった。俺の加護を授けよう。」
そう言い残し、オルゾルスは空間の切り目から別の空間へと行ってしまった。
自分のステータスを確認してみる。
神田達也 30歳会社員
キャラクター未選択
キャラクター候補・【マルク】☆2
加護・【オルゾルスの加護】~悪戯の極意~
*退屈な日常に刺激を与える。
え??なにこの怪しい加護?
加護を意識した途端、リセマラボタンが破裂した。
おいおい、嘘だろ?
破裂したリセマラボタンを見てみる。
パーツがあちこちに飛び散っていて、ボタンに関しては半分以上が欠けているが、ボタンと土台がギリギリ繋がっているようだ。
もしかして、【マルク】☆2で強制終了?
不安になりながらも、欠けているボタンの部分を慎重に触ってみる。
ギリギリ押せなくもない...といったところか。
俺は欠けているボタンをゆっくりと押してみた。
するとボタンは土台に埋まってしまい、二度と押せない状態になった。
その代わり...空間が歪み、一つのキャラクターが現れる。
【ファントム】☆7 火・氷・雷・闇 属性
Lv1・HP500・MP500
称号【別次元の魔術師】
加護【オルゾルスの加護】
スキル【言語翻訳】【無限収納】
男性キャラ
凄い。凄すぎる。今までのキャラとは全然違う。
てか、☆7なんてあったのか?
【別次元の魔術師】
*悪戯の極意により現れた、アークランドには存在しない別次元の魔術師。
【オルゾルスの加護】
*退屈な日常に刺激を与える。
【言語翻訳】
*全ての言語が自分にわかりやすく翻訳される。
【無限収納】
*アイテムを無限に収納できる。
凄すぎるだろ...。もう何も文句はない。
俺はリセマラを終えて転移ボタンを押した。
主人公、神田達也は今後、ファントムとして人生をやり直しますが、年齢はそのまま30歳です。