リセマラってできませんか?
真っ白だった視界が、少しずつハッキリしてきた。
地面は黒、地面以外は黄色い空間。たまに空間が捻れたり、ちぎれていたり、なんとなく怖い雰囲気だ。
いったいここは...どこだ?
「俺は悪戯の神オルゾルス。お前が人生をやり直したいようだからな。この転移の間に呼んだ訳さ。」
「え?つまりこれって、よくある異世界ものってことで良いんですか!?」
「あぁ、そうだ。お前を異世界【アークランド】に導いてやろう。さぁ、この中から好きなキャラクターを選ぶが良い。」
「キャラクター??」
「そのまま転移してもつまらないだろう?お前はこれからキャラクターの姿、名前、能力を得て、転移するのだ。どうだ?やってみるか?」
「名前も変わって、キャラクターになりきれる...新しく人生をやり直せる...!俺、やります!」
そう言った俺はキャラクターを眺めた。
【ソフテニア】☆2 風属性
Lv1・HP20・MP10
女性キャラ
んー。ゲームなら女キャラになっても良いけど、実際に過ごすとしたら、男キャラで生きたいよなぁ。
【ミズルバ】☆3 水属性
Lv1・HP25・MP20
女性キャラ
これも違う。
【ガリオス】☆2 火属性
Lv1・HP20・MP10
男性キャラ
まぁ、無難か...候補で。
【モーガン】☆1 土属性
Lv1・HP10・MP5
男性キャラ
弱い。
あれ、これで終わり?他に選択肢はないのか...?
正直、レアリティだけで言ったら、☆3のミズルバしか居ないけど、女性キャラだしなぁ。
「キャラクターは決まったか?」
そう言われた神田達也は、一か八かで悪戯の神に提案をした。
「すみません、リセマラってできませんか?」