Prologue*ヒラヒラヒラク秘密ノ扉
巷には、異世界に転生する作品が溢れている。あっちも異世界、こっちも異世界、そっちも異世界……。
そして異世界で主人公達は、勇者や英雄的な働きをし、美少女やイケメンに囲まれて異世界ライフを満喫する。
なんとまあ羨ましいもんだ。僕だってそんな世界、行ってみたいもんだ。美少女エルフハーレムを満喫したいもんだ。
まあ、そんなもんは空想である。そんな事は当たり前で、現実はちゃんと見えている。
ある医者は、「ゲームをする者は現実との区別がつかなくなる!戦争ゲームをした者は殺人を犯す!危険だ!」なんて言っていた気がするが、それは人をナメ過ぎだ。そんな発想になるアナタの方が、現実見えてないんじゃないの?
ただ、いくら空想だ非科学的だと思っていたとしても、事実は小説より奇なりである。
だってほら、今僕の目の前には、空想でしかなかったネコ耳ネコ尻尾の美少女が居るのだから。
動くふもふものネコ耳で華奢で色白で銀髪で碧眼で白いしっぽがうねうねと……これは映画のVFXかVRですか?と言わんばかりの美少女が目の前に居る。ホンマに。マジで。
そんなわけで今日、霞ヶ浦は異世界になった。いや、霞ヶ浦に異世界が来た。召喚された。