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8 異国

 道中。箱船は先を行く茜に話し掛ける。


「それにしても、あの反応ではっきりしました。私がこの村に来たのは正解だったということに。あなたも、内心、実はそう思っているのではないですか?」


 茜は答えなかった。大荷物が辛いのではない。

 箱船は続ける。


「羅生村は、ただの辺境の村ではない。単なる一学者がサンプル採取の一環としてフィールドワークに訪れるには明らかに荷が重い地域です。憶えていますか。あの男は平常時は自らの住む村を卑下しながらも、感情が揺さぶられた時に本心を漏らしていました。『駅に連絡して本《国》への列車を』と。そう、羅生村とは日本から独立した一つの国なのです。そして、《羅生国》にはとある法律があります。我々日本国民、いや、おそらくは世界中の国民にとっても異様な法律。それすなわち――」

「子供は食べても罪に問われない」


 茜は重々しい口調でそう言った。

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