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3つの宝石  作者: oga
8/27

ナス湖へ

ここから、普通に投稿していきます。

「あなたもこっち来なさいよ」


 思わぬキャットの登場に、たじろいでいると、船長も手招きしてきた。


「これから仕事の話をしようとしていた所じゃ。 メニューも頼んでいないのなら、丁度いい」


「……」


 断る理由もなく、クロード、キャット、船長の3人で円卓を囲むこととなった。


「クロード君、ワインは飲めるかね?」


「ワイン…… ですか」


「試しに飲んでみたら?」


 キャットに促され、白ワインをグラスで注文した。

料理が運ばれてくる間に、船長が明日の段取りの説明をする。


「早朝、20マイリーを海から引き上げ、改造した馬車に乗せ、ナス湖へと向かう。 最短ルートは森を抜ける道だが、馬車では無理じゃ。 よって、ゴブリン荒野を抜ける他ない」


 ゴブリン荒野を抜けた先にナス湖があるとのことだが、文字通り、野党ゴブリンに襲われる危険が高い。


「あんな重たいものを乗せた馬車なんか、格好の標的よね」


 運ばれてきたパエリアを口に運びながら、キャットが言った。

クロードも、ワインを口にする。


「……うぷっ」


 初めて飲むワインに、思わずむせ込んだ。


「ごほっ、ごほっ……」


「ふふ、大丈夫?」


(くそ…… 赤っ恥だ)


「ゴブリンは水牛に乗ってこちらの馬車を狙ってくるはずじゃ。 それを追い払う護衛が必要になるが、それを君に頼みたい、クロード君」


「……お、俺っすか?」


「安心して。 私が弓で追い払うから、あなたは保険みたいなものよ」


「……」


 保険、と聞いて、少しムスッとしたクロードだが、船長が話を進めたため、一旦そちらに耳を傾ける。


「ナス湖には昼頃到着する予定じゃ。 補足として説明しておくと、ナス湖は水深10キロメートル、直径20キロの国内最大の湖じゃ。 そこに住む巨大生物の大きさは、噂では40メートルを超すと言われておる」


「40メートルだって!?」


 ガタッ、とテーブルに手をつき、クロードが立ち上がる。

グラスの中味が大きく揺れた。


「……ちょっと、大人しくしてよ」


「わ、わりぃ……」


 しかし、そんな生物が湖に生息するとは考えにくい。


「恐らく、スフィアの力じゃろう」



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