港街にて
早速、クロードは街で馬を借り(銀貨1枚)、西にある港へと向かう。
途中休憩を挟みつつ、到着したのは日の暮れた頃だった。
馬を木に括り付け、やって来たのは船の停泊している一帯。
船は、大中小と様々で、殆どが帆船であったが、その中に一つだけ、異質な物が紛れていた。
「多分、こいつが20マイリーだろ」
水面から半分だけ姿を見せている、球体の船。
素材は鉄のようだが、どんな代物かは、クロードには検討もつかなかった。
「すいませーん」
一応、球体に向かって声をかけてみると、突如、頭頂部の蓋が開いた。
「……今、呼んだのはお前さんかい?」
禿げ上がった頭に、丸眼鏡をかけた、初老の男が姿を現した。
「あ、始めまして。 俺、クロードって言います」
クロードが新聞を読んだ旨と、ブルースフィアについて説明すると、男はこう言った。
「定員は、4名。 ワシと、動力の魔法を扱う助手が2名じゃ。 ギリギリ、席が一つ余っておるな」
「マジっすか! 是非、乗せて下さいよ!」
「……構わんが、助手が一人、まだ揃っておらん。 出発するのは、その助手がここに着いてからになるが」
「全然大丈夫っす」
夜、近場の宿を銀貨一枚で借り、夕食をとるため料理店へと繰り出した。
この辺りは海が近いため、海鮮料理の有名な店が多い。
「……ここにするか」
店の扉を開けると、店内は中々の賑わいを見せている。
「いらっしゃいませ! お客様はお一人様でしょうか?」
「ああ」
店員に案内され、丸テーブルの席に案内された。
メニューを開いて、注文を取ろうとした時だった。
向こうのテーブルに、禿げ上がったオヤジを発見。
夕方会ったばかりの、20マイリーの船長であった。
「……おや、クロード君?」
船長もこちらに気づき、片手を上げてきた。
軽く会釈をする。
(向かいに座ってる女は、さっき話してた助手か?)
「あら、あなた……」
その女がこちらを向き、クロードは跳びあがるほど驚いた。
(キャット!?)
時間切れです