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ラブレター

掲載日:2026/08/08

貴女に宛てて

何から書けばよいのでしょう

考えが上手くまとまらないのです

でも貴女に伝えたいことがあって

こうして文を書いているのです


ささくれ立った心にとっては

貴女の愛が染みたのです

井の中の蛙にとっては

貴女は大海の女神なのです


なぜ僕にひれがなかったのでしょう

なぜ貴女に足がなかったのでしょう

ずっと胸の底に沈んでいた問いです

きっと答えなどないのでしょう


水面越しに貴女が笑えば

僕は井戸の空さえ海だと思えたのです

貴女が僕の名を呼ぶたびに

狭い世界にも潮が満ちたのです


運命はいつも意地悪です

僕たちを引き離す 気の向くままに

運命はいつも残酷です

僕たちを引き裂く こともなげに


僕は貴女より早くここにやって来て

僕は貴女より早くここを立ち去る

それでも想い合った時間だけは貴女と同じです

そう思えるから僕は旅立てるのです


僕は運命に沿うとしましょう

貴女への想いを杖にして

僕は運命に添うとしましょう

貴女の言葉を手提げにして


この手紙をもって、どうか僕を忘れてください

この言葉をもって、どうか僕を捨ててください


どうか、お元気で

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