パラレルワールド
その日の夜、俺は無意識のうちにゲーム機の電源を入れていた。
すごい久しぶり。最近はあの通知に頭がいっぱいだった。
ロード画面が表示され、セーブデータの一覧が並ぶ。
そこで、俺ははっきりと違和感を覚えた。
3つしかセーブの枠がないのに、4つ目があった。
見覚えのないスロットが、一番下に存在している。
日付は存在しない形式。時間もモザイクがかかっている。
そして、タイトル欄には短い文字列。
――「CLEAR?」
疑問符が付いている。すごい嫌な予感がした。
携帯を確認したが、通知は来ない。事故以降来ていない。
躊躇はしたが、俺はそのデータを選択する。
ロードが始まり、画面が暗転する。
次に映し出されたのは、
見たことのない場所だった。
真っ赤に染まった交差点。夕暮れか、それとも、、、
やめよう、これ以上考えても意味がない。
設定ボタンがなく、セーブができない。初めてだ、こんなこと。
風の音だけが聞こえる。
そこに立っていたのは、正真正銘相川はるなだった。
だが、どこか違う。
彼女は俺を見ると、静かに微笑んだ。
「……やっと、こっちに来たんだね」
その声には、
聞き覚えしかない。
「は、、?こっち?[はるな]にとってこっちはあっちなのか?」
俺は頑張った、本当に頑張って理解した。
ゲームも現実も「一つの物語」ではない。
俺が未来を変えた回数分だけ世界が増えている、と。
複数の結果が、同時に存在している。
一気に伏線3つくらい回収できた。詰め込みすぎ?気づいたら高評価を!




