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牛名物語  作者: Victoria るぅ
ゴミ屋敷
8/30

台所の片付けの前に

茶の間の片付けが済んだ後

主人が言った


[今まで、ご飯は、外食してたけど

部屋も大分片付いたし、家でご飯作ってくれない?]

(いいけど、お義母さんと、修二さんは、納得してるの?)

[俺から言うし、大丈夫やろ]


家事は嫌じゃない

ご飯も自分で作った方が安心だし

引き受ける事にした


(でも、一つだけ、お願いが!

先に台所、片付けたい)

[わかった!じゃあ、明日から、台所、片付けよう]


嫁に来てから、初めて、台所に入った気がする

台所は主婦の城、お義母さんのエリアだと思っていたから、極力入らないし、入っても見ないようにしていたからだ


一番初めに目についたのは、

(嫌ぁー!キャアー!キャアー!キャアー!)

ネズミが4匹、親子?で土間を走っていった


さらに、足元の角に、3ヵ所、普通の何倍もある

大きなゴキブリホイホイが置いてある

そのうちの一つが動いているように見える

中から細い紐のようなものが、ひらひらと動いている


心臓がドキドキと、

生まれて初めて口から出るのかと思うくらい

大きく音を立てて動いている


見てはいけない

見てはいけない

と、思いつつ、人間は、見たくないものを見てしまう


巨大なゴキブリホイホイは

ネズミ取りホイホイだった

気を失いそうになるのを必死に堪え

なんとか声を出す


(捨てて‥‥)

すると、幸雄は、ネズミ取りホイホイを1個、

台所のゴミ箱に捨てて

[2匹も取れとる!

チッ!こっちは、かかってない]

そうして、当たり前のように、2個とも、

台所のゴミ箱に捨てた


(嫌ーっ!無理無理無理無理!

ここに、よーおらん!ネズミの死骸と一緒なんて

ご飯、作れないよー!)

[こっちは生きとるよ!死んどるのは、これだけよ]


(どっちにしても、嫌ー!)

[わかったけん、外に捨ててくるけん]

ゴミ箱に手を突っ込み、ネズミ取りホイホイを

2個両手に持って捨てに行く


(嫌あー!一人にしないでー!)

[すぐやけん]

そう言いながら、外に行く


戻ってきた幸雄が

[これで、大丈夫やろ!]

(まだドキドキしてる、もう少し休ませて!)

大きなため息をつきながら

新しいネズミ取りホイホイを仕掛ける


(あのね、それって、

ゴキブリホイホイと同じでしょう?)

[そうよ、見たら、わかるやろ]


(じゃあ、それって、餌でおびき寄せて、

餓死させるんよね?)

[その前に、ゴミ箱に捨てるけどね]


(それじゃあ、餌の匂いで、寄ってきて

ネズミは、いなくならないよ

それに、ネズミって、ネズミ算って言うくらい

繁殖力凄くて、1匹見たら数十匹いるって言うでしょう)

[何が言いたいん?毒を撒けって?]


(ネズミが寄ってこないように、忌避剤とか

家の外に出て死ぬ薬とか無いの?)

[今まで、そんなこと、考えたこと、なかったなぁ

わかった、他にも買うものあるし、探してみよう]


そうして、台所の片付けの前に

買い物に行く事になった


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