表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
牛名物語  作者: Victoria るぅ
ゴミ屋敷
5/30

まだまだゴミはある

コンテナ10箱以上の洗濯物を干しながら

乾いた物を畳んで積み上げる

片付けてもらうように言うと、大広間とよんでいる

床の間のある8畳の部屋の真ん中の微妙な位置にある

タンスに入れている

気になったので中を見せてもらって絶叫した


何かが詰まって開かない引き出しや

何が入っているのかわからないぐちゃぐちゃに

押し込まれた戸棚

畳んだ洗濯物をしまった引き出しはレギュラーなのだろう

左右にぐちゃぐちゃに寄せられたタオルとかの真ん中に私が畳んだタオルが置かれていた

他の引き出しも同様にぐちゃぐちゃになった服とかを

寄せて畳んだ洗濯物を押し込んでいる

これでは、せっかく洗濯しても、ぐちゃぐちゃになってしまう


主人に手伝ってもらって中身を全て出す

タオルも下着も服も何もかも一緒に洗った物を

そのまま突っ込んでいる

私は、タオルはタオル、下着は下着、服は服

それも、個人別に分けて収納するのが普通だと思っていた

何がどこにあるのか?人目でわかるように

シワにならないようにしまうのが普通だと思っていたぐちゃぐちゃの、乱雑にかき混ぜられたような

引き出しの中がどうしても受け入れられず

キレイに整頓することにした

そうして、一つずつ、片付けていっていた時

事はおきた

何も考えずに中の服とかを取り出していたら

何か妙な黒い塊がある

(キャー、キャー、キャー!

ネズミが死んでるー!)

悲鳴しかあがらない!

ネズミの巣になっていたのか?

開かない引きたしの奥にネズミの頭くらいの

かじったような穴が空いていて、

糞がいっぱい落ちている

その引き出しの奥の服?の下に死んだネズミがいた


それを主人が素手で普通のゴミのように掴んで

ゴミ袋に入れた

(嫌ー!一緒にしないでー!どっか捨ててきてー!)

[もう死んどるんよ]

(余計に嫌よ!ちゃんと石鹸で手を洗ってね)

[ほんと、怖がりやなぁ]

笑いながら何事もなかったかのように捨てにいった


普通、タンスの引き出しに、あんなものおらんけん

その後は、まだいるかもしれないと思うと

恐ろしくて主人に中を出してもらう事にした

もういないよね?と思いながら作業していたら

戸棚の中も箱がかじられていた

もうやだー!

心を奮い立たせながら作業する

ネズミのいた引き出しは中身を全部捨てた

主人は洗って使うと言ったが

何十年も一度も開けた事のない引き出しらしく

中もたいしたものは入っていなかったので

渋々、捨てることを同意した

消毒薬を持ってきてもらい、中身を出した後

水拭きして消毒で拭き、日当たりのいい所で乾かしてから、戻した

ネズミの開けた穴は器用に、どっかから持ってきた板で塞ぎ、一見、ネズミの穴の形跡はなくなった


そうして、このタンスは、部屋のど真ん中から

仏間との間の襖の前の部屋の端に移動し

我が家のメインタンスになった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ