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牛名物語  作者: Victoria るぅ
ゴミ屋敷
4/30

ゴミを捨てたい

これ、何日かかるのかな?

あれもこれもと思うと気が遠くなる


雑巾とバケツを持ってきた主人に


(まずはゴミ捨てからよ!

ゴミ袋ある?)

[あるよ]

一枚だけ待ってくる主人に

(それで全部?)

[まだあるよ]

(全部持ってきて)

[これで足りる?]

どうみても足りない

家中ゴミ屋敷なのにゴミ袋、数枚なんて

この人、マジか?

(腐るもんじゃないし、分別もせないかんけん

ゴミ袋、買いに行こう)


お店で、燃えるゴミ袋10枚入り10袋

    燃えないゴミ袋10枚入り5袋

    透明のゴミ袋10枚入り5袋、購入

[こんなにいる?]

(これでも足りないかも?)

[足りんかったら、また買いに来るけん

減らさん?]

(腐るもんじゃないし、何度も買いにくる

時間がもったいないから、これでいい)


そうして家に戻り

掃除を始める

バケツと雑巾を持ってきた主人に

(それは後!まずはゴミ捨てからよ)

そう言って、ゴミ袋を渡し、ゴミを片っ端から

ゴミ袋に入れていく

[ちょっと待って!使える物は、できるだけ

使いたいから、捨てんといて!]

どう見ても、ゴミにしか見えない

いつから放置されていたのか?わからない

あちこちシミになっている服やタオルを全て

洗濯してくれと言う


仕方ないので、(何か入れるものある?)と聞くと

大量のコンテナを持ってきた

[ここに入れて]

捨てない物はコンテナに

洗濯物、拭いて使う物、直して使う物、本など

分別して入れる事になった


瓶、缶、アルミ、ペットボトルも、それぞれ別に

コンテナに入れていく


それ以外のゴミをゴミ袋に入れていく


それでも、買ってきたゴミ袋は、どんどんなくなっていく

[なんで、こんなに、ゴミあるがよ!

お袋は本当にいかんな]

確かに、お母さんが一番悪いかもしれないけど

ゴミや洗濯物は、誰がのけてもいいと思う

声を出す元気もないので黙々とゴミを拾う


そうして、3日目、床が見えてきた

一番、多かったのは、服、下着、タオルなどの

大量の洗濯物だった

コンテナに入れながら次々に洗濯機を回す

幸い、春先で天気もよく、よく乾いた

洗濯物を干すのを手伝うと主人が言うので

一緒にしてて驚いた

しわしわのまま、全く伸ばさず、塊のまま

一度もパンパンすることなく、物干し竿にかけていく


(ちょっと待って!

それでは、なかなか乾かないし生地も痛むし、

このシワになっている部分は乾かないよ、

こうやって、服の端を持って

パンパンと力いっぱい振ったら、シワが伸びるでしょう!タオルも同じよ!)

[あぁ!それでさっきから、パンパンと言っていたのか、初めて知った]


(いつもはどうしてるの?)

[ここでは修二とお袋がするし、

出張先ではコインランドリーだから干さないからね]


に、しても、見たらわかるやろ!

こんな干し方する人おらんやろ!

と、思っていたら、弟は、主人と同じように

物干し竿にかけていた

ピンチにも、皺のまま、端を挟んでいた

見ないフリ、見ないフリ、自分で自分に言い聞かせる

人と揉めない為、余計なことは言わないのが一番

先は長いのだから!


次に多かったのは、布や毛糸、糸など

昔、洋裁学校に通っていた義母の趣味が洋裁らしく

次々に買ったり、もらったりして、

紙袋やレジ袋に入ったまま、その辺に放置している

もちろん、剥き出しのまま、何かに埋もれていたのもある

それらをどこからともなく出してきた

クリア衣装ケースに入れていくと全部で8箱もあった


押入れから、タンスを出し、そこに収納する

タンスの中も気になったけど

とりあえず、足元のゴミ達が先だ

本当は洗濯してからの方がいいのだろうけど

趣味なのだから、ここからは、本人の責任で

なんとかしてもらおう

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