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牛名物語  作者: Victoria るぅ
ゴミ屋敷
3/30

ゴミ屋敷

初めて牛名に連れてきてもらった時

国道から家に続く道がアスファルトからコンクリート

土の道から、圏外になり、まるで獣道のような道から

林の中の道(ジェイソン通りと名付けた)を通り

ガタガタの道無き道を通るが、家の一軒もない


月も星もなく、街灯一つない道は、真っ暗で

何も見えない


もしかして?騙された?

誘拐?いやいや、身代金払えないし

売春できるような器量好しじゃないし

39歳のおばさんなんて売れないよ

はっ!臓器だ!身体ボロボロだけど

皮膚とか、骨とか、もしかしたら、どこか

使える臓器あるかもしれない!

私、バラバラにして売られるんだ‥‥

ママの言うこと聞いとけば良かった

逆縁の不幸をして、ごめんなさい


(着いたよ)

えっ?なんにもない?やっぱり臓器売買やぁ~~~

(はよ、降りて)

もう駄目だぁ~~~~

涙が溢れてくる

(どしたん?はよ、降りて)

[家、無いよ]

(失礼な!そこに見えるやろ!)

えっ?


よく見ると、真っ暗な暗闇の中に何かある

崖?の下に、草むらの陰に屋根?らしきものが!

(こっちよ)

足元が凄く悪い中、何度も滑りそうになりながら

坂を恐る恐るくだって行く


玄関の扉を開けると土間があり

すえた臭いがする

太ももくらいの高さの部屋に膝くらいの踏み台を使って上がる

足元になんかが、いっぱい落ちて?いる

それらを避けながら通れそうな所を恐る恐る進む


まるでお化け屋敷のような?

本当に人住んでるの?と思いながら、ついて行くと

一番奥に、多分?8畳二間があった

電気をつけると部屋一面、隙間なく、

埃の積もった物が並べてある

机もテーブルも何もかも埃まみれで家の中に

蜘蛛の巣やコオロギ、クワガタムシがいた

ここ、本当に住んでるの?

(もう遅いから寝ようか?)

そう言ってシングル布団が敷いてある場所の周りを

少しずつ周囲に押しながら布団の上の服やいろんな物を移動する

よく見れば窓際に机があり、その上にパソコンが!

おそらく、そこが仕事場なんだろう

その一角だけが、この家の中では、片付いていた


翌朝、ご飯食べに行こうか!

そう言って玄関に行く 明るい中で見ると、

ゴミ屋敷にしか見えない

かろうじて通れるように?通路がなんとかあるけれど

明らかにゴミや、服や下着、何か入っているレジ袋に

食べ物?何かわからないけど、生まれて初めて体験する、まるで外のような?家の中だった


歩くたびにケホケホする

靴下は真っ黒だ

じゃりじゃりする

汲み取りなのか?家の中が汲み取りトイレの臭いが

充満している

昼間なのに締め切っていて、どんよりしている

古いお家の匂いがする

このままじゃ住めない


思いきって聞いた

(掃除しないの?)

[一緒にしてくれる?]

ここに住むのなら他に方法がない

(いつから?)

[今度、出張から帰ったら]


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