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牛名物語  作者: Victoria るぅ
ありえない日常1
19/31

救急車

ある日のこと、

私と主人が、帰ってきたら

いつもは椅子に座っているのに

茶の間に義母が寝っ転がっている


[こんなところで寝んと部屋行きさいや]

‥‥‥‥‥‥

返事がない


なんか様子がおかしいと思って

(のいて、ゆきちゃん)

(お義母さん、お義母さん、)

大きな声で声かける

息はしてるけど、動かない

脈は、76、凄く弱い


(血圧計と体温計、持ってきて)

[どこにあったかなぁ?]

(テレビのとこに置いとろ)

[あっ!]


(普段、どのくらい?)

[知らない]

(えっ?修二さんに聞いて)

[修二ー!お袋の血圧、普段どのくらい?]

{知らんで!高血圧やけん}

血圧120/70 体温36.1

マジかぁ〜!つまり、義母は自分で?

無責任な息子らやなあ?


(お義母さん、喋れますか?)

頷く

(ご飯、食べました?)

首を僅かに右に動かす

(水分は、とってますか?)

同じく、首を僅かに右に動かす

(もしかして?下痢してます?)

目を伏せて、そうと言う


(ゆきちゃん、私達の部屋の食器棚の一番下の

右の引き出しに、ポカリあるから、持ってきて)

(お義母さん、これ、飲めます?)

首を僅かに右に動かす


(ゆきちゃん、救急車、呼んで!

多分、脱水起こしとる!

お義母さん、動けんし、点滴せないかんと思う)

[えーっ?でもー?救急車は、死ぬ時に乗るんよ]

(違う!助かる為に乗るんよ)


(誰かに何か言われたら、嫁が勝手にしたと

言っていいけん!

このままじゃ、お義母さん、死ぬよ)

[わかった!救急車、呼ぶけんな!]


主人が電話してたら、義弟がやってきた

{なんで救急車なんか、呼ぶがよ!

お母さん、生きとるんよ}

もう嫌ー!なんなんだろう?この価値観!

救急車も呼べんの?


[おまえは、黙っとれ!俺が決めたんよ!

邪魔やけん、部屋に入っとれ!]

救急車が来て、隊員さんが、いろいろ処置をする

そのうち一人は主人の同級生だったらしい


『最近、多いんよ、高齢者の脱水!

助からないこともあらから、いい判断やったな!』

その言葉で主人はドヤ顔になる

[薫は看護師やったけんな]

いらんことを!現役じゃないから黙っているのに!


『救急車、誰が、乗っていきますか?』

[薫、行ってや!俺、後から車で追いかけるけん]


そうして、病院につき、点滴をしながら

一晩、様子を見ることになった


翌日の昼過ぎ、お医者様から

『血圧も高いし、ご家族がもう少し、

気をつけてあげてください


お年寄りと赤ちゃんは、急変しやすいですから、

おかしかったら、すぐに、病院に連れて来てください』

と、言われ、主人は、少し、気を悪くしていた

人に何か言われるのが嫌なんだろう


義母は、義弟がみる

義弟で駄目な時は、主人も手伝う

私は関係ないと言われてたけど


[これからは、薫も、お袋のこと、してやってや]

(いいの?修二さん、嫌がらない?)

[修二じゃ、お袋の面倒、見えてないがやけん!

また、こんなことになったら、困るやろ]


この人は、面倒みないのかな?

(来たばっかの私一人じゃあ、無理やけん

ゆきちゃんも手伝ってね)

[当然やろ]

怪しいけど、言質はとった!

とりあえず、最低限だけ、することにした


家に帰ると義弟に

[これからは、お袋のこと、薫に任せるけん]

{なんでぇー!

お母さんのことは、僕が面倒みよるがでー!}


[おまえがちゃんと見てなかったから、

こんなことに、なったがで!

一晩で、いくら、かかったと思とるがよ!]

義弟はぶつぶつ言っているが主人の言葉は絶対だ


まさか、お金の話?

お義母さんが助かったことより、治療費の話?

まさか、そんな!

聞かなかったことにする


私だって、たいして仲の良くない

むしろ、いろいろ、思うところのある

姑の面倒なんて、できるなら、遠慮したいよ


体調戻るまで、義母は、消化の良い物にし

水分をこまめにとるよう、声をかけることにした

お薬も、食後、水を用意し、目の前で飲んだ所を

確認することにした


なんか、どんどん、用事が増えていく

また一つ、不安になりながらも、

ため息しかでなかった

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