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牛名物語  作者: Victoria るぅ
ありえない日常1
16/31

里帰り

大掃除の疲れと

実家に残した子供達が気になるので

主人の出張に合わせて、3日ほど

里帰りすることになった


それを主人から義母達に伝えると

【私らのご飯は、どうするが?】

(ご飯は、豆ご飯炊いてますし、煮物と、お味噌汁も

作っていますので、温めて召し上がってください)

【食器と洗濯は置いとくよ

楽するがやけん、ちゃんと、やる事やっていってな】


いつから、家事は、私だけの仕事になったのか?

言っても仕方ないので黙っている


そうして、久々に実家に帰り

子供達や母と積もる話をして

母の手料理を堪能し、あっという間に

3日が過ぎた


もう少し、ゆっくりしたかったけど

なんとなく、胸騒ぎがして、夕食に間に合うように

昼過ぎに実家を出た


疲れて帰って早々に、ご飯の準備は大変だろうと

巻き寿司と、今日食べるおかずと

日持ちのするおかず、冷凍しておけるおかずなど

大きな保冷バッグ4つも、持たせてくれた


他にも、お菓子や、ジュース、婚家へのお土産など

軽自動車に、乗り切らないくらい、

沢山、持たせてくれた


たった数ヶ月しか経っていないのに

『やつれたねー!

手も、こんなに荒れて、ボロボロになって!

ちゃんと、ご飯食べよる?』


心配かけてばかりで、申し訳なくて、

頷くしかできなかった

母の愛情を感じ、胸がいっぱいになった


そうして、家に着いて、絶句した

たった3日、空けただけなのに、

あんなに頑張って、片付けたのに、


茶の間は、洗濯物がいたる所に脱ぎ捨てられ、

ゴミがこたつの上や、周りに、散乱し、

足の踏み場がなくなっていて

ゴミ屋敷に戻っていた


そうして、台所は、何をどうしたらこうなるのか?

シンクの中は、水道の蛇口よりも、高く、

汚れた食器がそのまま、積み上げられ、


お味噌汁と、煮物の鍋も、空っぽになったまま、

鍋の側面に、野菜とかが、こびりついたまま


炊飯器の中も、ご飯はないのに、

保温のまま、放置され、カピカピになっていた


冷蔵庫の中の麦茶も、もちろん空で

そのまま、冷蔵庫に放置されていた


【お茶、もうないけん、急いで作って!

お腹すいたけん、ご飯もはよしてや!】

顔を見るなり、おかえりもなく、言い捨てた


【それ、お菓子やろ!ご飯できるまで、それ、

食べよるけん、はよ出してや】

そう言って、母の持たせてくれた、高級菓子を

一人で全部、誰にも分けず、食べた


いろいろ、思うところはあるけれど

揉めるわけにはいかないので、黙って耐える


母に感謝しながら、

母の持たせてくれた、巻き寿司とおかずを

お皿にうつしていく


それを、次々に、主人と義弟が、運ぶ

そうして、ようやく、席について、

目の前が真っ暗になった


【待ち切れんかったけん、先に食べたで!】

そう言って、10本もあった巻き寿司も、

大皿に4皿もあった、おかずも、全て

食べつくされていて、私は、1口も食べれなかった


義母と義弟は、ともかく、

主人もいたのに、誰も、私の分は残してくれなかった


初めに、巻き寿司を大皿にうつし

次に、他のおかずを大皿にうつしていただけ!

それを、持っていくと、みんなで、あっという間に

食い尽くす

 

昔のテレビドラマで観たことはあるけれど

現実に、こんなことがあるなんて

信じられなかった


しかも、私が食べてないことさえ、

誰も、主人さえ、

気がつかないと言うより、気にしない


茶の間の片付けも、洗濯も、食器洗いも

する気になれず、

(気分が悪いので、お先に休ませていただきます)

と、言って、茶の間の隣の、4畳の部屋に行く


【遊んできとるがに、ええご身分やな!】

{薫さんは、育ちが悪いけん、わがままながよ!}

【甘やかされて育ったがよ!躾ができてないが】

{血が繋がってないけん、いけんがよ!}

【住まわせてもらって、

ご飯食べさせてもらっとるがに、感謝が足りんが】


聞こえるように言っているのか?

ずっと悪口が続く

主人は、何も言わない


部屋に戻った主人に、

(ねえ、なんで?

悪口言っていたのを、庇ってくれなかったの?)

[悪口、言よった?誰が?]


(お義母さんと、修二さんが、言ってたよ)

と、さっきの内容を言うと

[そうやったかなぁ?気にすることないやろ!]

と、相手にしてくれない


(ご飯だって、私、1口も食べてないんよ!)

[実家で食べたんやろ!うちにくれたんやろ!

なら、問題ないやろ!]


(でも、私だって、みんなと一緒に夕食

食べたかったよ!)

[自分だけ、良かったらいいんやな!

ホント、わがままやな!]


あまりの事に、涙がとまらない

[泣いても無駄やけんな!]

二度目でなければ、

母に土下座してまで頼んで結婚したので

なければ!

胸が張り裂けそうな痛みを飲み込んで目を閉じた

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