表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/41

0009. 初クエ前にルール説明を

「さて、若菜の件は、横に置いておくとして。無事に召喚もできたようじゃから、受付に戻って、早速、依頼でも受けたらどうじゃ。正三位の幻獣がおるのだから、ちょっと難易度が高くても、だいじょうぶじゃろう」

 えぇ、今のを無視して、私に話しかけるの?なに、この人、スルー力がハンパじゃない。


「私は荒事は嫌いなので、討伐系の依頼は受けませんよ。そういうのに役立つスキルも取ってないですし、無茶ぶりは辞めてくださいね。とはいえ、依頼は受けたいので、受付に戻って、何があるのか確認したいです」


「それじゃ、行きましょうか。琴音さんの希望に合う依頼もあると思いますよ。ここはほかの町に比べ、討伐系より採取系や町の中での依頼が多くあるので」

 若菜さんの後について戻っていくが、支部長はそのまま、おいてけぼりにされている。何となく、このギルド内での支部長の扱いが垣間見えた。私も今後は若菜さんの扱いを見習うことにしよう。


 さてと、受付のホールに戻ってきたので、何の依頼があるのか、ちょっと見てみようかなと思ったが、冒険者ランクの話などの注意事項を聞いていなかった。依頼もどれくらい上のランクまで受けれるとか、あるだろうし。

「若菜さん、すみません。私、そう言えば登録した際に、注意事項とか、冒険者ランクがあるか等、何も聞いてなかったです。依頼受ける前に、登録時の説明をしてもらってもよいですか」


「クラッガのやつ、そこを説明せず、先にカードを受け取って勝手に消えていったのね。これは注意だけでは済まされないわね……。琴音さん、すみませんでした。それでは私から少しご説明させていただきますね」

 一瞬、目が座って柱の陰に隠れていたクラッガさんを見つめる。あぁ、クラッガさんの顔が青ざめて、口から少し泡を吹き始めてる。私は何もできないのでご愁傷様です。自業自得ね。


「それじゃ、冒険者ギルドのルールとランク制度をご説明しますね。まず、ランクは、SSSからGまでの10段階になります。Dランクまでは、依頼の貢献ポイントをためるだけで、昇格ができます。

 CランクとBランクに上がるには、貢献ポイントと実技試験が必要となります。Aランクになるには、貢献ポイントと実技試験に追加して、3つ以上のギルド支部長からの推薦が必要となります。

 この推薦は、人物評価も含めての推薦になるため、いくら貢献度が高くても人物評価が良くない、簡単に言えば、悪評があったり、黒いうわさがあるような人物は推薦されませんので、ご注意ください。

 さらにSランク以上は、冒険者ギルドとは別のギルドとどこかの国からの推薦が必要となります。まずは、ランク制度のご説明になりましたが、ご質問はありますか」


「制度の内容については、大丈夫ですが、AランクやSランクってどれくらいいるのですか、それと、何ランク以上になれば、一人前と認められるのでしょうか。チームとか組んでいた場合のランク制度ってあるんですか」


「そうですね。Aランクは、0.1%ちょっとぐらいでしょうか。7-800人から1000人に一人ぐらいの割合でいますよ。

 Sランク以上の人は、ほぼいないです。Sランクは全世界で7人ほどです。現在はSSランク以上はいません。それとEランクになれば、それなりに生活できるようになるので、みんなから一人前になったと認められていますよ。

 チームでのランク制度は少し複雑なのですが、最上位者のランクの一つ下のランクメンバしかいない場合は、最上位ランクがチームランクになります。最上位者の二つ下のランク者しかいない場合は、最上位の一つ下のランクになります。それ以外は、最上位者の二つ下のランクになります。今のご説明で理解できましたか」


「なんとなく理解できました。それって、Aランクの人がいて、あとはBランクしかいないチームは、チームランクがAで、Aランクの人にCランクの人しかいないチームは、チームランクがB、AランクにDランクとかの人がいると、どんなにBランクの人がいても、チームとしてはCランクになるってことでよいですか」


「よく理解できましたね。その通りです」


「ランク制度は、なんとなくわかりましたが、冒険者ギルドのルールで覚えておかないといけないものは、ありますか」


「そうですね、一般的なマナーが分かれば、大丈夫だと思いますよ。

 人に暴力をふるわない、ケガさせない。受けた依頼の報告は期日以内にする。報告にウソを付かない。自分の実力にあった依頼を受ける。横柄な態度で他者を見下さない。これぐらいですかね」


「わかりました。ホントに一般的なマナーぐらいなのですね、これでルールの説明とランク制度の話は以上ですか、依頼を受けるために探してもいいですか」


「説明は以上になりますよ。依頼を受るのであれば、右手のボードで常設依頼を確認してください。ランクが上がれば、依頼受付で依頼を探して受けることも出来ますので、頑張って、ランクを上げてくださいね」

 さぁてっと、ようやく依頼が受けられるので、まずは、常設依頼で初めての依頼を探しましょうかね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ