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0008. 召喚完了。また会えたね

 言われるがままに、ヨルムさんと若菜さんの後をついて行って着いた訓練場は、思った以上に広くサッカー場半面ほどの広さがあった。外で外壁も5メートル位はありそう。

 これなら周りから見られる心配も無いし、外なので建物を壊す心配もないかな。あとは、どうやって召喚させるんだろう。少しどうすればいいのか悩んでいると、横からヨルムさんに声をかけられた。


「こちらの世界に来たばかりでどうやって幻獣召喚をさせるか、わからないだろうから、簡単に教えてやる。まぁ、大したことではないんだがな。召喚は詠唱しても、無詠唱でも大丈夫だ。

 召喚したい幻獣をイメージすると、カチッと繋がった感じができるので、そうなったら、召喚したいところを決めて、召喚と唱えればできるはずだ。

 召喚できなきゃ、繋がりが不完全か、召喚場所が確定できてないかのどちらかだ。もう一度、やり直せば良いぞ」

 なんか思ってたのと違うけど、聞いた感じ簡単そうね。それじゃぁ、さっそく狐火ちゃんを召喚して、一緒にモフモフりながら楽しみますかね。


 念のため、私から5メートル位離れたところに狐火ちゃんを召喚しようと、イメージしてみる。

 んっ、何か繋がった?微妙な感じだな、とりあえず、初めてだから、このままやっちゃうかな。心のなかで『召喚』っと。さすがに某アニメのように仲間をボールから出すときに声を出すのは恥ずかしいので、無詠唱にした。

 アレ、何か、召喚しようと思ってた先が光ったけど、召喚されていないな。


「おっ、惜しかったな。最初でそこまでいければ、すぐに召喚できると思うぞ。もう少しイメージをハッキリさせ、繋がりを強くすれば大丈夫だ」

 なるほど、的確なアドバイスだな。さて、さっきよりも明確に狐火ちゃんをイメージしてと、おっ、ホントだ、さっきよりも繋がった感じが強くなったな。これならいけるか。『召喚』っと。

 さっきと同じ場所にさっきよりも強い光りが起き、中から狐火ちゃんが現れた。召喚するのに、10数秒とはいえ時間がかかってると、戦ってるときは上手く召喚できないんじゃないかな。もっと慣れれば大丈夫なのかな?

 それにしても、やっぱり狐火ちゃんはモフモフ子狐で可愛らしいね、9本の尻尾があってモフモフ度高くて。やっぱりモフモフは正義だよ。


「おっ、うまく召喚できたな。やはり、お前さんの幻獣は正三位かぁ。カードでわかってたとはいえ、実際に見ると違うな。それと召喚は練習すれば、もっと早くできるだろうから、練習怠るなよ。戦いのときは、瞬時に追加召喚出来ないと、死ぬことになるからな」


「召喚って、みんな練習しないと出来ないの?全員、こんな練習したの。それと正三位って、何?」


「いや、神格の低い幻獣は、練習をせずとも召喚できるし、召喚までの時間も短いぞ。ただ、琴音が仲間にした神格の高い幻獣は、主との繋がりを大切にしている幻獣が多いと聞いている。

 そのため、繋がりをしっかり作るために練習が必要なんだ。練習しないと今みたいに召喚するまでに時間がかかってしまうぞ。

 さっきも言ったが、練習すれば、瞬時に追加召喚できるようになるじゃろう。練習したければいつでも若菜達に言ってくれ」

 なるほどね。今回の件でクレームが来る前に非召喚にして、繋がりをしっかり認識しないと召喚出来ないということを認識させつつ、練習を含めて、この話を聞かせようと思ったのね。


「それと正三位は、この国での神格の格付けだぞ。国によって、神格の格付け表現が違うから、お前さん達は気にする事はないと思うぞ。

 気になるなら、図書室にでも神格の序列を説明している本があるから、それでも読んでくれ。それにお前さん達だって、SR、SSR等と呼んでおるじゃろ」


「なるほどね、わかったわ。それにしても、見ただけでよく正三位ってわかったわね」


「あぁ、それはちょっと秘密じゃが、わしは神格のオーラが見えるのじゃ、オーラの色合いでお前さんの幻獣が正三位ってわかったのじゃ」


「ちょっと秘密って、私に言ってよかったの。簡単に話してもいいことじゃないんじゃない」


「琴音さん、嘘ですよ。支部長の能力は秘密じゃないので、自由にしゃべっちゃってください。支部長、初めての人にウソ付かないでください。相変わらず、毎回毎回そのようなことをして何が楽しいのですか」


「えぇじゃんか、こう言っとけば、わしへの尊敬の念が出とったのに、毎回邪魔しおって、若菜は。若菜の言動はあれか、あれなんじゃろ、好きな子に意地悪したいっちゅう、人族の感情文化なんじゃろ」


「支部長、私にそのような感情は一切ありません。毎回言ってますが、その発言、セクハラになりますよ。今回も本部への報告案件に足しておきますから。本部にキツく怒られてくださいね。何度も怒られてるのに、変わらないクサレオヤジがぁ!」

 ぐっ、なんだ幼稚園児を叱るようなやり取りは。若菜さんの目が猛吹雪の北極のような感じで支部長を射殺せそう。若菜さんは、怒らせちゃいけない人なんだね。しっかりと心に怒らせないと誓いを立てておこう。

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