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ドライブ

 1歳になったばかりのさっちゃんとはるくんとおばあちゃんは、おかあさんの運転でドライブします。

 今日は、秋晴れのよいお天気。

 車の窓からみえる白い雲。

「あの雲、何にみえる?」

 おばあちゃんが聞きます。

 はるくんは、

「かめさん!」

 おかあさんは、

「鳥が首を後ろにまわしてるみたい」

 おばあちゃんは、

「のびーをしてる犬にみえるなぁ」

 それぞれ、見え方はいろいろです。

 さっちゃんが、おばあちゃんのとなりでぐずぐず泣きだしました。

「あらあら、眠たくなったのね」

 おばあちゃんが、さっちゃんの胸をとんとんたたきます。

 それでも、さっちゃんはますます激しく泣きだしました。

 おばあちゃんは、ちょっと考えてから、

「えいえいおー」

と、かけ声をかけ始めました。

「えいえいおー

 ねんねんよー

 えいえいおー

 ねんねんよー」

 すると、どうでしょう。

 さっちゃんがおとなしくなりました。

 そして、目をゆっくり閉じていきます。

「みんなもう少しで寝るから、静かにしててね」

 おばあちゃんが小声でささやきます。

「わかった」

 はるくんも、小さな声で返事をします。

 おばあちゃんが小さな声で、

「えいえいおー」

と続けます。

 やがて、さっちゃんは、すーすー寝息をたて始めました。

「さっちゃん、寝たよ」

 おばあちゃんが、にっこり笑います。

「でもなんで、えいえいおー で寝るんだろうね」

 おばあちゃんが言うと、はるくんもおかあさんも、

「ほんと、不思議だね」

と首をかしげます。

 ドライブは、快適に続きます。

 おひさまが、にっこり笑っています。

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