4話 孤立そして依存
いつもありがとうございます。
夢は、なんだかふわっとしたものでつかみどころがなかった。彼女の輪郭が見えた気がするけどそれは、今無理やり解釈しているだけだろう。
人は、これまでに知っているものから答えを出そうとする。知らなければ似たようなものを脳内から引き出してそれに近いものと解釈をすると聞いたことがある。だから、たぶん間違いだろう。
仕事に関しては、何一つ苦労することなどなく終わった。
そして、彼女と約束した場所に向かった。その場所は、もうあまり使われていなく藻が張っていて非常に滑りやすかった。
なので、滑らないようにゆっくりと歩いた。
彼女は、海に近いところに座っていた。
「もう来てくれたのね。」
「あぁ。仕事が終わったからな。」
「君にこの街で決まったことを教えるね。まあ、これで困るのはたぶん貴方だけだし大体的に発表されることなんてないと思うからね。」
「困ること?」
「そう。ここには、電車があるでしょ?」
「そうだな。」
「それが、廃線になるということみたいだね。この街にまだ鉄道があったことがほぼ奇跡みたいな状況だからしょうがない気もするけど...あなたには困るかもしれないということよ。」
ということは...
「そうね。この街から出るためには、車で移動するしかないわ。ここまでタクシーが来ることなんてほぼないからね。バスも走っていないのはすでに知っていると思うけど...君が免許を持っていてそして車もあるというのであればいいかもしれないけどね...」
「だから今日退職者が出たのか...」
「まあ、すぐには廃線になるわけじゃないから少しは考えてもいいかもね。私としては、君はここに残ってくれたらとっても嬉しいんだけどね。」
それに関して聞くことはなかった。
「まあ、そんな話よりも街のどこを見たい?こんな、衰退して発展する兆しなんてほぼないような街だけど...」
「君のおすすめはあるの?」
「そうだね。一番好きなのは、この場所だね。何か辛いことがあったもこの広大な海を見るだけで自分のことなんてちっぽけな存在だと感じるからね。すべてのことにおいて寛容な心を持てるからあなたも辛いことがあったらここに来ることをお勧めするよ。」
ただただ平和な日常が過ぎていった。そして、鉄道は廃線になってしまった。
これで故郷に帰れなくなった。そう感じられる。
時間とともに、彼女と親密な関係が築かれたと思う。
遅れた青春。そう考えてもいいかもしれないほど充実した日々だった。
「今日もまた、ユカさんと話したな...」
そうして夢の世界に入っていった。
そして、不思議な感覚で夢の世界から追い出された。
時間は、2時頃。音は全く聞こえないけど扉をたたく気がする...
読んでいただきありがとうございました。
本日PC上に不具合は発生しなかったのですが...マウスの調子がおかしいです。
マウスを動かしてもカーソルが移動しなかったりとかなり大変です。キーボードが使えるのでもし壊れても時間はかかりますがその場しのぎはできるかもです。
これからもよろしくお願いします。