◇SNS 10 コスプレ・カフェ。決まったね。
チカ: コスプレ・カフェ。決まったね。
サキ: うん。男子たちの執事姿。メッチャ楽しみなんだけど。
シズ: だよね。王子、似合うだろうな。
キョーコ: でも、衣装はどうするの? かなり大変じゃない?
ミカ: 男子の衣装は外部発注。女子は手持ちの服にアレンジが基本かな? 作れる子は全て自作でもOK。
ひな: 外部発注って高くない? 予算足りる?
ミカ: そこは、いい伝手がある。ランのお姉さんという強力な伝手が。
ラン: そう。うちの姉が、趣味と実益を兼ねてコスプレ衣装製作をしてるんだけど、コスプレ・カフェの話をしたら凄く乗り気になって、男子の衣装は予算に収まるように、ほぼ材料費だけで格安で作ってくれるって。
ユー子: 凄い。それはランちゃんのお姉さんに大感謝だね。
シズ: ありがとうラン、そしてランのお姉さん。
ラン: いえいえ。自分の作った服をイケメン男子が着るの!って、凄くテンション上がってたから、大丈夫。早速デザインを書いてたし。コスプレ衣装に関しては、セミプロといっていいから腕は確か。
キョーコ: お姉さんすごいね。本当にありがとう。
*
サキ: ところで、料理の方は道具とか場所取りとか大丈夫?
ひな: そこは上手くやるよ。文化祭用にクッキング部は調理室に専用に場所をもらってるから、そこに隣接するように、うちのクラスの場所を取るつもり。
ユー子: そうそう。クラスにクッキング部の幹事がいる場合は、部活の活動とクラスの出し物の内容が被る場合、多少融通を利かせてもいいって言われてるから大丈夫。
キョーコ: 確かに忙しくなるよね。両方とも料理じゃ。
シズ: そこは私たちがフォローしようね。プリン作りは私頑張る。
ユー子: 夏休みに王子のバイト先の喫茶店に行ったら、プリンアラモードがお勧めって言ってたのよね。プリンが好きって聞いて、それを思い出した。
キョーコ: そうだった。あのプリン、どんなプリンだった?
ユー子: オーソドックスでシンプルな焼きカスタードプリンだったと思う。でも、材料はかなりいいものを使ってるんだろうなって感じた。バニラビーンズはちゃんと粒のだったし、味も水っぽくなくて濃厚だったから。
キョーコ: 思い出した。カラメルがほろ苦くて、それが美味しかったのと、デコレーションの生クリームが凄く美味しかったんだよね。
ユー子: うんうん。そんなだった。
ミカ: その3人はプリン班だったよね。具体的なイメージがあるようだから、レシピと試作、材料費の計算をお願いしていい?
ユー子: 了解。
キョーコ: OK。
シズ: 頑張るよ。
ミカ: あとは、クレープとフレンチトースト、クロワッサンサンドか。パン類は購入したものを使うから、すぐ試作に取りかかれそうだね。
ひな: タピオカミルティーも、試作しておいた方がいいよ。タピオカを茹でる時間を間違えると芯が残るから。
ミカ: なるほど。タピオカも試作ね。じゃあ、買い出し班を編成して買い物に行くか。
ラン: 被服班も打ち合わせするから早めに集合をかけなきゃ。メイド服は結局作ることになったわけだし。
チカ: 案外みんなシンプルなワンピースって持ってないんだね。私もだけど。
ラン: うん。ちょっとそれは想定外だった。
チカ: メイド服は何着用意するの? せっかくだから、可愛いのがいいよね。
ラン: メイド係の体型に合わせて、4-5着はいるかな? メイド服までは外注できないから、ワンピースそのものはかなりシンプルなデザインになると思う。
チカ: じゃあ、アレンジを可愛くすればいいか。付け襟とかつけ袖して。
ラン: うん。そこはいろいろやり方があるから。任せて。