ボス戦!(30階層)
今日は6月7日、迷宮探索最終日。そして、30階層のボス攻略の日である。
朝から迷宮へ潜り、既に見慣れ始めた風景を通り過ぎて、30階層の扉の前へたどり着いた真人たち。
そこで、千秋がみんなに声をかける。
「みんな!ここを攻略して、気分よく帰ろう!絶対に、攻略するぞー!」
その掛け声に、勇者達も「おー!」と声を上げる。
「じゃあ、行こう!」
そうして、勇者達はボスの元へ歩み始める。
さて、30階層のボスについて、ここで書いておこう。
30階層のボスは2頭の龍である。5階層で真人たちの戦ったダークドラゴンなんて、比較にならないほど強い、白と黒の美しい龍。
その龍は、白龍と黒龍と呼ばれ、白龍は癒しの化身、黒龍は災いの化身とされ、この世界の人々から崇められている。
そんな2頭の龍を前にして、勇者達はその神秘的な美しさに見蕩れた。
二頭の龍は、美しい身体をくねらせ、こちらへ向かってくる。
「みんな、二手に分かれて攻めよう!真人さんたちの方は黒い方を!俺たちは白い方と戦います!」
その言葉に従い、二手に分かれる勇者達。
それに釣られ、二頭の龍も二手に分かれる。
「全員!戦闘準備!こいつら、強いぞ!お前ら、覚悟しておけ!」
真人の声で、戦闘が始まった。
二頭の龍の戦闘は熾烈を極めた。
龍たちは、傷つけば黒龍がデバフをかけて攻撃の手を緩めさせ、その間に白龍が回復するという戦法を繰り返し。
勇者達も、ポーションをがぶ飲みしたり治癒魔法で回復しながらひたすら高火力で殴り続けたりしながら戦っていた。
このままでは拉致が開かないと思った真人は、この迷宮の中で編み出した新たな技で終止符を打とうと思った。
しかし、もしも自分が戦線から一時的にでも抜ければ、黒龍はあっという間に仲間達を蹴散らしてしまうだろうと確信していた。
それほどまでに、二頭の龍は強かった。
「望月!30秒俺が抜けても、なんとか出来るか?」
「分かりました!30秒だけ全力で戦いますから、誰か疲れ果てた私を拾ってくださいね!」
そう言って、美冬は元は黒かった綺麗な髪を“桜色”に染め、ウサミミを生やし、身体強化を限界ギリギリまで行使する。
そして、美冬は言い放つ。
「[加速魔法]!レベル1!」
そして、美冬は勇者達の目ですら追いつけない速度で走る。
加速した思考の中で、美冬は考える。
目の前のスローモーションのように流れる視覚の中、龍達を蹴りや拳で殴り飛ばす美冬。
周りから見れば、いきなり黒龍が地面に沈み、白龍が壁の方向へ激突したように見えただろう。
その風景を見つつ、真人、そして千秋は準備を始める。
そして呆気に取られていた愛歌も、黒いツインテールを“暗赤色”に染めて、血印身体強化魔法を発動させて美冬の元に駆けつけながら、ほかの勇者達に叫ぶ。
「みんな!ぼさっとしてないでとっとと攻撃して!」
その声にはっとした勇者達が魔法陣を展開して魔法を打ち始める。
美冬と愛歌も身体強化を限界以上に行使しながら二頭の龍の足止めに専念する。
「用意できた!行くぞ!」
「こっちも準備完了!みんな!離れて!」
その声に反応して離れる勇者達。
二頭の龍がずっと襲い続けてきた衝撃がやんだことで、目を開け、目前に広がる光景に恐怖する。
そして、真人はもともと黒い髪をより一層“黒色”に染めつつ、周りに展開した[光線]を発射し、プロト・クーゲルの引き金を引く。
さらに、千秋も黒い髪を“金色”に染め上げ、振りかざした[想いの剣]に全魔力を注ぎ込み、巨大な光の剣となった武器を振り下ろす。
「いっけぇぇぇぇぇ!」
千秋の叫び声が響くと同時に、部屋中を光が覆い隠す……。
光が止むとそこには、あまりの威力に抉れた地面と、二頭の龍のドロップ品らしきものが落ちていた。
静寂に包まれていた30階層に、歓声が溢れるのだった。
作者「僕はHが書けない」
春輝「急にどうした。」
作者「いや、恋愛経験が0で、エロい描写の知識を得れるのが同人誌だけの作者にはエロシーンなんて荷が重いんですよ……。」
春輝「そんな理由で俺と美冬のエロシーンが中途半端に終わらされたのかよ……。」
作者「次は最善を尽くします(書くとは言ってない)」




