悪口
春輝が第1訓練場につくと、そこではひたすら模擬戦をしている勇者達と騎士がいた。
休憩中だったのか、美冬が春輝に気づき、近づいてきた。
「あ、春輝君!来てくれたんですね!」
「ああ。ちょっと休みがもらえてな。この後はとりあえずおやすみだ。美冬も頑張れ。ここで見てるから。」
「は、はい!頑張りますよ!春輝君にいい所を見せるんです!」
そう言って張りきる美冬。
そこへオリガがやってきて声を掛けた。
「何やってんだ〜、ミフユ〜。ん?お前さんは確か……、リオネスのところの執事だな。執事の仕事はいいのか?」
「先程、役割分担が終わって、俺は午前、ミーシャが午後の担当になったんです。なので、暇なので可愛い彼女の様子でも見に来ようかと。」
「か、可愛い……、彼女……!」
そう言って微笑む春輝と赤くなる美冬。
それを見てニヤニヤするオリガだったが、ふと何かを思いついた様な顔をすると、なんだか憎たらしくなる笑みを浮かべる。
「そうかそうか。流石にあんな不細工な主のそばにずっといるなんてゴメンだよな?だから、可愛い彼女を求めてここに来たと。たしかに俺だったらそうするな!みんなだったらどうする?」
「そりゃそうだぜ兄貴ぃ!」
「あんな奴の執事につくなんざどうかしてる!」
「見てるだけで吐きそうになるもんな!」
そう口々に言う騎士たち。
その反応に満足したように、オリガがまた憎たらしい笑みを浮かべて話しかける。
「わかるぜ、お前の気持ちは……っ!?」
そこで、ようやくオリガが春輝の発している殺気に気づく。
あまりの殺気に、隣にいる美冬すら怯えた表情をしている。
春輝は、これだけの殺気が出てるというのに、なぜかにこやかな笑みを浮かべて話しかける。
「そうですね……。とりあえず、1回くらいなら全力で殴ってもいいですよね?」
そういって、体の中の全ての魔力を右腕に集中させる春輝。
それに少し焦ったように、オリガが言葉を発する。
「ま、待てハルキ。ここは後腐れの残らないように、決闘で勝負を決めよう。俺が勝てば、この悪口は聞かなかったことにしてくれ。お前が勝てば、俺達をいくら殴ろうと文句は言わない。どうだ?」
「……あなたがそう言ってくれるなら、俺からすれば都合がいいです。では、今すぐに始めましょうか。」
そう言って、訓練場の中心へ行く春輝。
その心の中には、どす黒い怒りの感情があった。
更新遅れて申し訳ないです!
体調不良にならない限り四話更新だけは続けるので、どうかよろしくお願いします。




