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執事流異世界物語  作者: 一兄@茄子推し
2章 ~迷宮踏破!~
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春輝 VS 少年

春輝と少年の剣戟は続く。

長らく続くそのやり取りを、見守るしかできない三人。

次第に、春輝は劣勢になっていく。

それは少年の技術の高さゆえだろう。


(こいつ……!サラと同じタイプか……!)


奥歯を噛み締めながら、刀を振るう春輝。

徐々に鋭さを増していく少年の斬撃によって、少しずつ春輝の体に傷がつき始める。


「……美冬!サラ!なぜ手助けに行かない!お前達なら援護くらいならできるだろう!」


リオネスがサラと美冬を責める。

美冬は俯き、拳を握りしめ、サラは静かに口を開く。


「邪魔になるだけよ。あたしたちじゃ、まだ……足でまといなのよ。」


「……それでも!」


リオネスがしつこく食らいつく。

そんなリオネスを睨みつけ、サラは怒鳴る。


「あたしだって助けたいわよ!美冬だってそうでしょう!」


「……ええ。」


話を振られた美冬が頷いた。










「ねぇねぇ。あの子達、揉めてるけど、いいの?」


少年が剣戟の合間に春輝に話しかける。


「はぁ……!はぁ……!!あの、三人なら!大丈夫だよっ!……っとお!あぶねぇな!」


「ふーん、そっか……。」


少年の笑みが、どこかいやらしいモノに変わる。


「あの子達、貰ってもいい?」


その言葉に、春輝の中の何かが切れた。


「……は?」


春輝自身も驚くほど冷たい声音で声が出た。

少年が、ぞくりと震え上がる。

生まれて初めて感じたその感覚に、またニヤリと笑みを深くした。


「ふふふ、早く勝たないと僕が貰っちゃうよ?」


そう笑う少年を睨みつけ、春輝は心の中で覚悟を決めた。


「……なあ、お前。聞いてなかったけど、なんて名前なんだ?」


春輝は、少年に問う。

その質問に、笑いながら少年は答える。


「僕の名前はレンゲだよ。なんでそんなこと聞くの?」


「……レンゲ、お前に教えてやるよ。」


春輝はニヤリと目の前の少年と同じように口元を歪め、刀を構えた。


「人の底力ってやつを。」


春輝の周りに漂っていた白い光が、“黒”にそまった。

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