表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無限書庫の優雅な休日  作者: 二ツ樹五輪(*´∀`*)
『その無限の先へ』第六章
28/28

スキル解説:飢餓の凶獣/飢餓の暴獣/因果を喰らう獣・土蜘蛛 + 派手なオーク戦についての考察



《 飢餓の凶獣 》

ツリースキル:《 生存本能 》

発動分類:パッシブスキル(条件付自動発動型)

作中の主な使用者:渡辺綱A'

発動条件:HP0/極度の飢餓/極度の身体ダメージ

効果:身体能力強化/肉体再生/飢餓/狂化/モンスター用スキル使用可

消費コスト:カロリー。満腹度0%で自身の肉体が損壊開始→死亡


第一章で杵築慎吾が解説した通り、本来は無限回廊一五○層あたりに出現する魔獣タイプのモンスターが使用するスキル。

在るべき世界のツナがオーク・ジェネラルとの戦いで習得し、絶体絶命の危機を乗り越えた。

本来人間種に習得不可能なスキルだが、モンスタースキルを習得可能とする《 原始人 》の特殊効果で無理やり習得した。

また、このスキル発動時は《 食い千切る 》など別種のモンスタースキルも発動可能となる。

本人が戦闘終了と判断した段階で自動停止するが、逆に戦闘状態が継続する限りは自身の肉体を喰らい続けてでも発動を続け、最終的に死亡する事になる。


本編ではリリカの見た夢の渡辺綱がトライアル・通常ミノタウロス戦にて使用。見事、二人でのトライアル突破を果たす。



《 飢餓の暴獣 》

ツリースキル:《 生存本能 》

昇華元スキル:《 飢餓の凶獣 》

発動分類:パッシブスキル(条件付自動発動型)

作中の主な使用者:渡辺綱

発動条件:HP0/極度の飢餓/極度の身体ダメージ/因果の獣

効果:身体能力強化/肉体再生/飢餓/狂化/モンスター用スキル使用可

Lv1:飢餓の凶獣とほぼ同様(若干の上方修正)

Lv2:自意識維持(狂化半減)

Lv3:狂化解除/見様見真似の効果

消費コスト:カロリー。満腹度0%で自身の肉体が損壊開始→死亡


渡辺綱∀こと本編世界の渡辺綱が使用した専用スキル。

《 飢餓の凶獣 》が《 因果の虜囚 》、そこから発生した捕食器官・因果の獣の存在によって変質・昇華されたもの。本編世界では習得段階でこのスキルへと昇華している。

初期状態での効果の違いは肉体強化・再生能力の上方修正程度だが、スキルレベルの上昇によって劇的な変化を齎す。

発動後、暴走状態に陥るスキルのため、オーク・ジェネラル戦では意識・記憶を失っているが、< 赤空の闘技場 >におけるチッタとの戦闘では半ば自意識を獲得、< 静止した時計塔 >における魔王ベレンヴァール戦では完全に狂化を無効化。また、《 土蜘蛛 》の因果改変の土台となる観察・解析能力によって見様見真似の効果が追加されている。


本編では危機的状況に陥る度に発動させ、絶体絶命の危機を乗り越える原動力となった。

渡辺綱の象徴ともいえるスキルだが発動回数自体は少なく、トライアル隠しステージのチッタ戦、< 鮮血の城 >リーゼロッテ戦、< 静止した時計塔 >魔王ベレンヴァール戦、無量の貌撤退戦、涅槃の指ヴェルナー戦、龍人ゲルギアル・ハシャ戦のみである。


コメント:半分六章じゃねーか。どんだけピンチなんだよ。(*´∀`*)




《 因果を喰らう獣 》

ツリースキル:《 生存本能 》

昇華元スキル:《 飢餓の暴獣 》

発動分類:パッシブスキル(条件付自動発動型)

作中の主な使用者:渡辺綱

発動条件:不明/作中では土蜘蛛によって条件を無視して起動

効果:肉体超再生/モンスタースキル使用可/見様見真似/身体能力超強化

消費コスト:因果力(※解説のための暫定的な名称)


因果の獣が土蜘蛛に変質した事によって昇華した《 飢餓の暴獣 》。本来の発動条件は不明。

因果操作・改変能力へと変質した《 土蜘蛛 》とは別に、本来備えていた捕食機能のみを抽出したスキル。

基本的な能力はそのまま《 飢餓の暴獣 》を踏襲しているが、肉体強化・再生能力は上方修正。自身の可能性を引き出し、その時点での限界スペックを実現する。

対象へのダメージを因果力へと変換する事ができるが、使用コストとしても因果力を消費するため、単純な因果力回復手段には成り得ない。

なお、全ての因果を消耗した場合、渡辺綱は存在ごと消滅する。


本編では地殻穿道の決戦において渡辺綱が使用。

現時点ではどう足掻いても制御不能と判断していたが、それ以上に強力な那由他のバックアップに上乗せするカタチで発動した。




《 土蜘蛛 》

ツリースキル:《 世界魔術 》

発動分類:アクティブスキル(特殊)

作中の主な使用者:渡辺綱

発動条件:任意

効果:因果律操作・因果律改変・可能性の抽出

消費コスト:因果力(※解説のための暫定的な名称)


己の原罪と向き合った事で手にした、世界改変のスキル。

アクティブスキルではあるが、小規模効果であれば発動の必要はない。発動時は、ツナの背から八本の見えない脚(触手)が出現する。

消費は膨大かつ補給は困難だが、自身に近しい因果ほど消費を抑制可能。また、個が確立された相手に対して直接的な改変を行う事は困難。無機物や相手が受け入れた場合でも、時間制限付きになる。

あらゆる因果律を操作・改変する事が可能であり、事実上できない事は存在しない。ただし、それに伴う消費コストは膨大であり、1の改変を実現するために1000を犠牲にするような代償を支払う事になる。

他の世界を喰らい、得られる効果は極小。あまりに無駄の多い効果は人間の、渡辺綱の存在が矮小であるが故のもの。

今の自分には過ぎた力と、渡辺綱は特異点の改変によってほぼすべての因果力を使い果たした。


改変・操作を行う事による効果は多彩であり、作中だけでも

・座標変更と因果律改変を利用した誤認

・クリティカル確定化

・スキル発動・連携確率操作

・自らの死亡の否定、肉体損傷の否定

・存在する可能性の抽出(髭切や童子切安綱、ユキの%変更・観測器化、ベレンヴァールの< 魔王 >クラス化などなど)

・限定的な時間停止

・過去改変

と、無茶苦茶な事象を実現している。




■ 《 飢餓の凶/暴獣 》とオーク・ジェネラル戦についての考察

本編世界である迷宮都市世界∀はもとより、迷宮都市AやA'世界でもツナはオーク・ジェネラル戦を経由している。

異世界と呼べるほど遠い平行世界であれば別だが、地球において唯一の悪意と対峙したツナが転生する先はほぼ確定しているため、近しい世界では確実に遭遇しているといえる。

作中では一章の《 飢餓の暴獣 》発動時に回想シーンとして描かれる予定がカットされたオーク戦だが、疑問の残る点は多い。

オーク・ジェネラルとツナとの一騎打ちでない。周囲には大量のオークが存在していたのは確かである。

ここで注目すべきは戦闘時間である。《 飢餓の暴獣 》の消費コストを見れば分かるように、このスキルは刹那的な戦闘力を得るためのものであり、間違っても対集団戦を行うためのものではない。

ジェネラル自身の戦闘能力は置いておくにしても、周囲のオークすべてを殲滅するほどの長時間発動していられた、あるいは餓死せずにいられたとは考え難い。

そこで、我々特捜班はイタコによる魂降ろしによってオーク・ジェネラルの魂を呼び出し、この戦闘について聞いてみたのだ!


Q.まず確認ですが、派手なオークさんでいらっしゃる?

A.は……で?

Q.あなたが死んだ時の状態を確認したいのですが。

A.死んだ……う、うああああああああっ!!


どうやら、覚えていないらしい。これだから出自の怪しいイタコは信用できないのである。

仕方ないので渡辺綱と同クランに所属予定のラディーネ女史に、この疑問について確認してみた。


Q.一体どういう状況なら、オーク・ジェネラルを撃破可能だと思われますか?

A.当時、一般人であったはずのワタナベ君の戦闘力に関しては、《 飢餓の暴獣 》を使った上でなら勝てない事もないだろうというくらいだね。つまり、勝てる。

Q.だ、断言ですか。

A.渡辺綱はそういう生き物だという事だよ。

Q.では、大量にいたオークを含めたすべてを発動時間中に殲滅したと?

A.いや、戦闘時間そのものは長丁場だったんじゃないかな。腐ってもジェネラルが瞬殺されるとは考え難いし、暴走状態にあったワタナベ君が効率的な排除を行えるとも思えない。

Q.そうなると、やはりカロリーが足りないのでは?

A.補給しながらなら、長時間戦えるだろう?

Q.といっても、情報から考えるに保存食などは双方持ち合わせていないでしょうし、食料になりそうなものも枯渇したような山だったようですが……。

A.いや、大量にあるじゃないか。生きたままなら魔素化しない、豚に似た食料が。

Q.え……?

A.つまりだね、ワタナベ君は周囲のオークを捕食しつつカロリーを補給、軍団の戦闘力を削っていったんじゃないだろうか。掻き集めた手下が次々に捕食される中、怪物が迫る状況にはオーク・ジェネラルもさぞかし恐怖しただろうね。


ドン引きである。しかし、それなら有り得なくもないといえるだろう。何より、渡辺綱ならやりそうな感じがするのがまたアレだ。

間違っても常識的ではなく、正確性にも欠ける話ではあるが、なんとなくそうなんじゃないかという結論には達した。

……なるほど、実はあのイタコは本物だったという事なのだろうか。







ラディーネはともかく、特捜班が何者なのかは(*´∀`*)も知らない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ