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見守る2人

 黒板に白いチョークで計算式を書く先生の姿を確かめ、バレないように後ろを向く。

 それは僕の斜め2つ後ろに座る少女を見るためだ。

 後ろに書かれた今日の授業の予定を見るふりをしてちらっと横目で少女を捉える。背筋を伸ばしてノートに目を落とすその様子に、心臓の鼓動がどっと増す。


 綺麗だな.............


 正直な感想だ。

 特別ライトが当たっているわけでもないのに、何故だか少女を中心とした周りには微細の輝きがある。

 いや、少女が放っている。

 黒いストレートの髪をかき揚げる仕草も、ノートに問題を書き写す作業も、僕の目には眩しく映った。

 だが今は授業中だ。

 しっかりとこの目に少女を焼き付け、渋々前を向く。

 誰にも悟られないようにするには、授業中にそう長くはこうしていられないから。

 だから僕は知らない。

 前を向いて授業を受ける僕を、斜め2つ後ろから微笑みながら見守る少女の姿があることに......

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