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花言葉

「名前は何にしようか?」


「そう、ねぇ............菜の花のように、元気一杯に育つように、菜々。どう?」


「ははっ! 花言葉か。君らしいよ」


 うん。

 凄く、凄くいい名前だ。

 生まれたての幸せを腕に抱き、頬っぺたをつつく。

 その度に、「あぅあぅ」と、可愛らしい声をあげ、とてもいとおしく思えた。


「菜々、パパだぞー」


「あぅーん。うんばぁ」


 分かっているのかな? ついつい頬が緩む。

 そして、その頬にいくつもの雨が降る。


 あぁ、俺は親になったんだな。


 彼女の方を見ると、優しい、暖かい笑みを咲かせてこちらを見ていた。


 これからは、忙しくなりそうだな。


 でも、それ以上に。


 もっともっと、幸せになりそうだ。

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