なかよし現る!
学校に着き遥香と分かれて自分のクラスに入る。
3組。
これが、オレのいるクラスだ。もちろんりょーまも一緒だ。
自分の席の前にきてカバンを机に置き、椅子に座ると前の席の人から声をかけられた。
「よぉ!朝から見せ付けてくるねぇ~この野郎」
コイツは、仲沢 義利。黒髪の短髪の長身で野球部に所属していて二年生ながらもエースで四番を任されている。しかも、イケメンである。りょーまと同じで学校の三大イケメンの一人だ。
「何だよ、なかよし。」
すると、途端に嫌そうな顔になった。
「…その"なかよし"ってのいい加減やめろよ」
「何で?格好いいだろ?野球部のエースはなかよしって」
「…意味解らないから……はぁ~、まぁいいや、よくはないけど……」
「で?何のようだ?」
「そうそう、見せ付けてくれるよなぁ~たまたま教室の窓から校門の方を見ていたら、柳本の妹と一緒に登校なんてよ~」
コイツ、ニヤついてるし
「自分が気になっていた娘に彼氏がいたからって、人に振るなよ」
「ちょ、おま、それどこで!?」
オレを弄ろうとするからだよ、コイツの欠点といえば彼女を取っ替え引っ替えする事だ。イケメンだからって、いつか女性に刺されるんじゃない?てか刺されろ。
キーンコーンカーンコーン。
「お前、誰も言うなよ!絶対に言うなよ!!」
それを言うと前を向いた。
「フッ…振りか、仕方ないな……」
「ちげぇよ!!」
勢いよく振り返りツッコミをしてきた。振り向いたと同時に先生が教室に入ってきた。
違うのか?某芸人がよくやるもの……押すなよ、と言っている時には本当に駄目で、絶対に押すなよ、と言ったら押せの合図の
「違うのか?オレはてっきり振りかと」
「ちげぇよ!!何で俺g…」
「ほう、何が違うのだ仲沢ァ?」
被せるようにして黙らせ、なかよしは、そ~と教卓の方を向いた。そこには青筋を立ててる担任の先生がいた。先生の名前は、反町……………………………何だっけ?まっ、いいか。反町先生は髪が肩より長く金髪で整ってる顔立ちだが少しつり目。スタイルも抜群で10人中9人が振り向く程の美人。
「いや、俺じゃあn……」
「あ゛?」
「す、すみません…。」
だが残念な事に反町先生は元ヤンキーで怒らせるとても恐いというか、他の先生と迫力が全然違う。
「………ホームルームを始める。号令」
学級委員が号令をだそうとした瞬間
「す、すみません!遅れました!!」
りょーまが勢いよく教室に走り込んできた。
「チッ………速く席につけ」
うわぁ~舌打ちしてるよ、この人。本当に先生かよ……
「鈴木宮、何か言いたそうだな?」
こっち飛び火してきたし…
「いえ、特にないですけど、強いて言うならば…先生!」
この先生にも弱点があるそれは……
「なんだ?」
「綺麗ですよ」
すると見る見る内に顔が赤くなった。
そう、自分の容姿などを褒められる事に馴れていないため極端に弱い。
「なっ、ばっ、馬鹿もの!にゃにを言っているんだ!!」
周りの人たちはそれを見て、先生かわいい~などを言っていて、更に顔を赤くしていた。
噛んでるし(笑)
「お、お前ら~!もういい、ホームルームはこれで終わりにする!!」
反町先生は逃げるようにして、教室を急いで出ていった。
ホームルーム何もしてないし………
「しっかし、凄いよな~反町先生に対してあんな事言えるのお前ぐらいなもんだよ。」
前の席のなかよしが向かい合わせになるようにして椅子に座り話しかけた。
「そんな事ねぇよ、なかよしもやってみなさっきと同じ様になるから」
「マヂで!?
じゃあやってみっかな」
多分だけど…な。




