始まりの様なモノです。
ガンバリマス。
オッス!
オレ、鈴木宮 大。
どこにでもいる平凡な高校二年生だ。
柳本 凌馬。コイツがいなければ…だがな。
容姿端麗、運動神経抜群、頭脳……明晰?性格も良くそんな奴がモテない筈もなくあっという間に学校のアイドルになった。
コイツとは、中学からの付き合いだ。で、何かとトラブルに巻き込まれていく内に親友という称号を手に入れた。いらなかったけど……。
そしてなんの因果か高校二年生になってもまた同じクラス。もう仕組んでるように思えてきたし、確実にトラブルに巻き込まれる。てか巻き込まれろという事なのか?
とはいっても、コイツと仲良くなって得したこともある。それは………
「ダイくん、どうかしら?」
「とっても、美味しいです!」
「フフ、それは良かったわ。」
柳本家に行って朝食を食べさせてもらえる事だ。独り暮らしをしているオレにとって非常に助かる。しかも、りょーまの母さんが作る料理はとても美味しい。なので、毎日のように来ている。
「これを食べ終わったらでいいんだけど……」
りょーまの母さんが申し訳なさそうに頼みごとをしようとしていた、
あ~はいはい、アレね。
「ごちそうさまでした。
分かりました。りょーまを起こしてきます。」
「ごめんなさいね」
「いえ、毎日朝食を食べさせて頂いているのでこのくらいは」
立ち上がり自分が使った食器を流し台のところに置き、二階にあるりょーまの部屋に向かうため階段を登ろうとしたら誰かが降りてきた。
「あっ、ダイ先輩!おはようございます!」
少し茶色いショートヘアーでアホ毛がピョコっとある人が降りてきて、挨拶をされた。この子はりょーまの妹で柳本 遥香。どことなくりょーまの母さんに似ているが、幼さが残っていてどちらかというと可愛い系。それにしても、りょーまの母さんは二児の母なのに素晴らしいスタイル。最初に見たときは、お姉さんかと思ったぐらい若く見えたし。
「うん。おはよー」
軽く挨拶を返して、階段を上りりょーまの部屋の前まできた。
さて、どう起こすかな?
ガチャ
「zzz」
そこには、いまだに熟睡中のりょーまがいた。
ニヤリ
大きく行きを吸い込み
「お兄ちゃん!朝だよ!!」
りょーまは勢いよく起き上がりキョロキョロと回りを見渡した。
「え?え?遥香?」
「何言ってんだよ」
「へ?ダイ?何で居るの」
「頼まれたからに決まってるだろ
それより、飯出来ているから速く降りて来いよ。」
それだけ告げるとりょーまの部屋を出て階段を降りた。
そのまま玄関を出て学校に行こうとしたら
「ダイ先輩、もう行くんですか?」
「まぁな、」
「……じゃあボクも一緒に行きます。」
「いいのかよ、りょーまを待たなくても」
「いいんです」
「じゃあ行こうか?」
「ハイ♪」
りょーまの妹の遥香と一緒に学校に向かった。
これが悲劇の始まりだとは知らず……
なんてね




