DEATH EYES
創暦xxxx年、一度人類は破滅を迎え、新たな人類が誕生し始めた頃、地層深くに眠っていたミイラが発見された。
「凄いわ!もしかしたら私達が考えていた人類の進化の仕方は違うかも知れないわね!!」
「ああ!この検体を調べれば何かもっと……凄いことが分かるかも知れない!」
この検体は瞬く間に様々な分野の研究者達が知ることになり、見つかったX国には研究者達がこぞって集まり、様々な方法によって検体とその出土場所を調べ始めた。
「これは……何だろう?」
科学者の一人が地層からガラスのような欠片を見つけ調べると、まだこの世界には無い珍しい物質であることが分かった。
「こんな物が私達が生まれる前にあったなんて……」
これを機に学者たちは更に調べることに没頭し始めた。
それこそ寝食を忘れるほどに……
「これは……眼球が無くなったせいで違うのではないかしら?」
様々な調査が続いたある日、研究者の一人が検体は片目を失っていた可能性が高いことに気が付く。
それは皮膚が乾燥し、目があった場所の左右の空洞奥底の高さに僅かながら違いを見つけたからだ。
「もし、片目がなかったとして当時の人間達が全員なのか、この人物に限ってなのか……他の検体も見つかったら分かるのにな……」
研究者達はもしかしたら他にも見つかるかもしれないと、検体が見つかった場所の近くを掘り始めた。
「やっぱりあの検体だけで他には……!?何か出てきたぞ!!!」
しかし、一向に見つかる気配が見えず諦めかけた時、長方形をした薄い物体が発見された。
それが何かを知るために研究者達は検体と長方形の物体二手に分かれて調べ始める。
「これは……もしかしたらこの形は難しくても、似たような物が復元できるかも知れない。」
一人の研究者が既に化石と化した物体を丁寧に紐解き声を上げた。
その言葉に他の研究者達が力を貸すと長い年月をかけ、大きな箱が出来上がった。
「ようやく完成したぞ!!」
研究者達は抱き合いながらお互いを称え合うと喜びを噛み締めていた。
「これで電源が入れば……」
バチン!!と言う音と共に何が映り始めるのかと、胸を高鳴らせた研究者達だったが、一向に暗いままで何も箱には映らなかった。
「何故なんだ……原理は合っているはずなのに!!」
作った研究者達は予想と違う結果に落胆したが、益々知りたい欲にかられ研究を続けた……
それこそ自分達がこの世から消えて、別の者たちが引き継ぎながらーー
「ようやく出来たぞ!!!」
そう声を上げた研究者の顔ぶれは誰も彼も変わっていたが、その表情はあの頃と同じものだった。
「付けて見ようぜ!!」
そう別の研究者が急かすように、年月を重ねとうとう同じ形で作ることに成功した長方形の薄い箱に電気を通すと画面が変わった。
「やった!!ようやく成功だ!!」
「いや……様子がおかしい……何だこれ?」
画面上には見たこともない文字が、とどまること無く勝手に画面に溢れ始めた。
「これ、どうやったら止まるんだよ!!」
通していた電気を遮断しても止まらない文字に、研究者達は恐れを感じ始める。
「ようやく……止まったか……」
固唾を呑み見守っていた研究者の一人がそう声を発すると、そこにいた研究者達の顔色が変わった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!来るな!!!」
「何なんだこれは!!!」
「痛い!!!やめてくれ!!!!」
「ぎゃあああ!!」
「一体どうしたんだ!!!」
突然研究者達は狂ったように目を押さえ暴れ始めると、手当たり次第に物を投げつけ、辺りは赤色に染まっていく。
誰も彼も動かなくなると、また画面上に文字が映し出されたが、この文字を誰も見ることは無かったーー
「大変痛ましい事件が起こりました……」
研究者達の事件は瞬く間に世間に広がったが、誰も彼も研究のし過ぎでおかしくなったのではないかと、見る目は冷ややかなものだった。
そして研究していたと紹介された長方形の薄い箱の画面は、どんなに電気を通しても真っ暗なままで、二度と何も映さなかったーー
「ようやく完成したな!!」
そして月日は流れ、また別の研究者達が似たような箱を完成させると似たような結末を迎えた。
そして、研究者の一人が息を引き取る前に画面上に映し出された文字を霞んでいく視界で見つめた。
(どういうことだ……)
そこにはーー
ごめんね……
あなた達は私の世界にまだ必要が無いわ……
そう記されていたーー
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