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✒ ギルドに加入 2


──*──*──*─ ギルド


 建物の中へはいるとしょうめんにはフロントが在る。

 すでなんじゅうねんも使われていない事が見ただけでもじゅうぶんに分かる。


マオ

「 ボロボロじゃんか……。

  誰もないみたいだな。

  ギルド長(レスタ・グインノルチ)さんはるんだ? 」


セロフィート

「 ノックのおとは屋敷ないに響きます。

  そのうち、出て来ます。

  待たせていただきましょう 」


 セロフィートは〈 (原質)(みなもと) 〉で椅子を構成する。

 椅子の上に腰をろし腰掛けたセロフィートは、魔法マジカルサークルの中から本を取り出す。

 本のあいだにはしおりが挟まっている。

 マオがセロフィートを想いながらづくりしたしおりである。


マオ

「 セロ!

  自分だけ椅子に座るなんてずるいだろ!

  オレの椅子は? 」


セロフィート

ギルド長(レスタ・グインノルチ)さんがる迄、剣術の訓練をしてください。

  じゅうぶんに広いですし、出来るでしょう 」


マオ

「 ひっどぉ~~ 」


セロフィート

ひどくないですし 」


 エサくちの中に含ませたリスのようゆうほほを膨らませたマオは、腰にげている鞘から愛剣を抜くと振り始めた。











???

「 客人とは珍しい。

  まさか、モンスターを倒してたのかな? 」


 コツコツ──と、じょうひんあしおとが聞こえてる。

 階段から誰かがりてたのだ。

 マオは右側の階段に目を向けた。


 階段からりてたのはしろな翼を4枚、背中にやしてくろかみなびかせる美しい男性だった。

 ゆうの瞳はあかいろだ。


マオ

「 ──誰ぇ!? 」


???

「 ギルドちょうのレスタ・グインノルチだが?

  きみたちは──、遭難者か? 」


セロフィート

「 初めまして、ギルドちょうのレスタ・グインノルチさん。

  ワタシはセロフィート・シンミン、彼はマオ・ユーグナルと言います。

  マオとワタシは冒険者です。

  此方こちらの “ ギルド ” に加入したくて訪問しました 」


レスタ・グインノルチ

「 ギルド加入?

  ふむ…………そうか。

  まぁ、いだろう 」


マオ

「 えっ?!

  いの?? 」


レスタ・グインノルチ

に辿り着く迄にモンスターと戦ったのだろう。

  私の魔法マジックでモンスターの出現率,遭遇率を上げていた。

  じっしつ10名のエィランク冒険者が全滅しても強さのモンスターと戦闘せざるを得ない状況にしていたのに、しくもきみたちは無傷で辿り着いている。

  実力は冒険者ランクエィ以上の強さをゆうするつわもの冒険者なのだろう。

  追い返す訳が無い。

  《 ギルド紹介所 》の書類は持ってているね 」


セロフィート

此方こちらです 」


 セロフィートはポーチの中から紹介状と2枚つづりの書類を取り出すと、ギルド長(レスタ・グインノルチ)に手渡した。


レスタ・グインノルチ

たしかに受け取った。

  2階の部屋をきに使ってくれて構わない。

  にでも《 ギルド紹介所 》へ提出するとい 」


マオ

明日あしたぁ!?

  明日あしたも森を抜けて≪ 村 ≫まで行かないといけないのかよ…… 」


 マオが両手で頭をかかえながら思い切りいやそうな顔で両肩を落としてつぶやくとレスタ・グインノルチはクスリ──と小さく笑う。


レスタ・グインノルチ

「 それなら心配無用、問題無い。

  地下には≪ 村 ≫の墓地へつうじる隠し通路が在る。

  にはモンスターは出ないから安心するとい 」

 

マオ

「 地下に隠し通路が在るんだ……。

  凄いな…… 」


セロフィート

「 では御言葉に甘えて部屋を借りるとしましょう 」


マオ

あまりとか大丈夫なのか??

  中も随分と荒れ果てて痛んでるように見えるけど…… 」


レスタ・グインノルチ

「 ははは……それはごもっともだな。

  魔法マジックを掛けているからあまり,隙間かぜの心配は無い。

  食事がだなら厨房と食堂もきに使ってくれて構わない。

  私は自室に戻っているよ。

 ( 翼をやした私の姿を見ても平然として驚かないとは──。

   亜人種を見た事が有るのか?

   冒険者を名乗るにしても軽装過ぎる。

   白ずくめのほうに関しては冒険者にも見えないのだが…… )」


 レスタ・グインノルチのはセロフィートから受け取った書類を持ち、階段をがって行った。


マオ

「 追い出されなくてかったな 」


セロフィート

「 そうですね。

  2階へがるまえに厨房を見ましょう 」


マオ

「 そだな 」


──*──*──*── 食堂


 マオとセロフィートは1階に在る厨房へ移動する。

 どうやら厨房は食堂の奥に在るらしく、食堂を抜けなければ厨房へはいる事が出来ないようになっているが、食堂はぐに使えそうにないほどにボロボロだった。

 レスタ・グインノルチが食堂を使っていない事が判明した。


マオ

「 ……………………食堂がじゃあ、奥に在る厨房も期待は出来ないよな…… 」


──*──*──*── 厨房


セロフィート

「 そのようです。

  厨房の長く使われていないようです 」


マオ

「 うっわぁ~~…………。

  食堂よりもひどい有りさまなんだけどぉ~~。

  調理器具も調理道具も綺麗にしないと使えないじゃんかよぉ~~!! 」


 食堂だけでなく、厨房のさんさもの当たりにしたマオは両肩を落として深い溜め息をく。

 両手で頭をかかえてすんぜんような顔をして厨房の中を見渡している。


マオ

「 セロ………………どうするんだよ、これぇ~~!

  オレ、今日きょうは掃除なんてしたくないよ…… 」


セロフィート

「 マオがする必要は無いです。

  〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉にさせます。

  厨房,食堂,屋敷ない,裏庭,中庭…などの掃除は5体に任せましょう。

  には厨房,食堂,フロントホールはちがえるほど綺麗になってます。

  裏庭と中庭はすうじつ掛かるでしょうけど 」

 

マオ

「 〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉に任せれば安心だな!

  今夜は休めそうだよ 」


セロフィート

「 それはなによりです 」


 セロフィートは〈 (原質)(みなもと) 〉を原動りょくにして動く〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉を召喚する。

 5体の〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉に対しててきかくな指示を出し、掃除,かたけ,整理整頓,修復,修繕…など(など)を任せた。


マオ

「 そう言えば、天使族が作った〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉はりきを原動りょくにして動いてたんだっけ? 」


セロフィート

「 ≪ 天上界 ≫で暮らしていた天使族は “ てんせいりき ” と呼んでました。

  “ 天使が使えるせいなる能力ちから ” を略した言葉です。

  時代が変わると更に略され “ てんりき ” と呼ばれてました。

  ≪ 地上界 ≫で暮らしていた人類は “ りき ” と呼びますけど、呼び方が違うだけで同じモノを指してます 」


マオ

「 呼び方が違うってまぎらわしいよな 」


セロフィート

「 ≪ 地上界 ≫の人類が魔法マジックを使えるようになったのは、≪ 地上界 ≫へ降りて暮らす事を選んだ天使族の末裔──古代人の血を知らず知らずにみゃく(みゃく)と受け継いでいるからです。

  天使族が≪ 地上界 ≫へ降りなければ、人類が魔法マジックを使えるようになりませんでした 」


マオ

「 そうだな…… 」


セロフィート

「 2階へがり使う部屋を決めましょう 」


マオ

「 そうだな! 」


 マオとセロフィートはフロントホールへ移動すると2階へ続く階段をがった。

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