──*──*──*── 原住民の村
戦う為の装備品を失い完全に戦意を喪失した原住民達と話をしたマオとセロフィートは原住民達が暮らしている≪ 村 ≫に案内された。
因みに丸裸となった原住民達の衣服類はセロフィートが〈 テフ 〉で構成した。
マオ
「 へぇ……此こ処こが≪ 村 ≫かぁ~~。
森の中に在るんだな。
巨大な樹きを家にして使ってるんだ。
すげぇ── 」
セロフィート
「 宿屋は無さそうです 」
マオ
「 マジかよ……。
じゃあ、何ど処こに宿泊するんだ?
もしかして──テント?? 」
セロフィート
「 この≪ 村 ≫には幾いくつか “ ギルド ” が存在しているそうです 」
マオ
「 ギルド??
《 冒険者ギルド 》が在るのか? 」
セロフィート
「 《 冒険者ギルド 》とは異なる “ ギルド ” の様ようです。
冒険者は何ど処こかの “ ギルド ” へ加入しなければ≪ 村 ≫での滞在許可が下おりない様ようです 」
マオ
「 何なんだよ、それぇ~~。
複数在ある “ ギルド ” から1つ選んで加入するなんて── 」
セロフィート
「 《 冒険者ギルド 》は無くても《 ギルド紹介所 》なら在るそうです。
先まずは《 ギルド紹介所 》へ行くとしましょう 」
マオ
「 何ど処こでも良いいからさ・っ・さ・と・決めちゃおう 」
セロフィート
「 はいはい。
どの様ような “ ギルド ” が在るか楽しみですね♪ 」
マオとセロフィートは≪ 村 ≫の中に在る《 ギルド紹介所 》へ向かう事にした。
──*──*──*── ギルド紹介所
マオ
「 うわぁ~~。
此こ処こで “ ギルド ” を紹介してもらえるのか。
質しっ素そな作りをしてるな~~ 」
セロフィート
「 受け付けで資料を見せて頂くとしましょう 」
マオ
「 そうだな!
済みませぇ~~ん 」
マオは元気良よく受け付けカウンターの従業員スタッフへ声こえを掛ける。
明るく元気で笑顔のマオに対して、従業員スタッフも笑顔で対応する。
一部の従業員スタッフはセロフィートの美貌に見み惚ほれており、仕事が手に付いていない。
セロフィート
「 ── “ ギルド ” の数かずが多いです。
こんなに多いと迷ってしまいますね、マオ 」
マオ
「 そうだな~~。
何ど処こも人にん数ずうが多いな。
人にん気きも有るみたいだし── 」
セロフィート
「 どの “ ギルド ” も外観は立派です 」
マオ
「 ≪ 村 ≫を囲む様ように “ ギルド ” って建ってるんだな。
≪ 村 ≫を衛まもる盾──壁みたいな役割を担になってるのか? 」
セロフィート
「 地図マップも有ります。
見てください、マオ。
この❌バッテンが、“ ギルド ” の位置を示しめしている様ようです 」
従業員スタッフは “ ギルド ” の位置を示しめしている地図マップを出すとセロフィートに見せる。
マオ
「 ──セロ、この “ ギルド ” だけどさ、やけに≪ 村 ≫から離れてないか? 」
セロフィート
「 そうですね。
奥に在るのは池……でょうか? 」
従業員
「 あっ──、其そ処こは沼ぬま地ちです。
昔は飲料水としても使えたくらい綺麗な湧わき水みずの湖みずうみだったそうですけど、何い時つの間まにか沼ぬま地ちとなってしまったみたいで…… 」
セロフィート
「 ははぁ…沼ぬま地ちですか。
それは良よい事を聞きました。
では──、沼ぬま地ちは前ぜん方ぽうに建つ “ ギルド ” が所有してます? 」
従業員
「 そうなります。
此方こちらの “ ギルド ” の裏庭となりますので 」
マオ
「 裏庭か──。
結構な敷地持ちな “ ギルド ” って事かな? 」
従業員
「 そうなります。
敷地内ないは手入いれが出来てな──いえ、行き届いていない様ようなので荒れ放題でして── 」
セロフィート
「 ははぁ……『 手入いれが行き届いていない 』ですか。
此方こちらの “ ギルド ” を管理されているギルド長ちょうは、どの様ような方かたなのでしょう。
教えてもらえます? 」
従業員
「 えっ──!?
あ……はい…………ギルド長ちょうの名前は……レスタ・グインノルチと言います。
彼も一応は冒険者登録をされている冒険者では有るのですが── 」
マオ
「 何なにか問題でも有るの? 」
従業員
「 此方こちらの “ ギルド ” は40年以上、冒険者としての活動をされていません。
40年以上前まえは、≪ 村 ≫でも1,2を争う程ほどに実力が有り、有名な “ ギルド ” だったんです。
ギルドメンバーが1人を残して全滅してしまう迄は………… 」
マオ
「 1人を残して全滅!?
どゆことぉ?? 」
従業員
「 生き残ったのはユーリ・ユニラコンと言う冒険者なのですが、ユーリ・ユニラコンは既すでに冒険者を引退しており──、管理者が居いなくなった “ ギルド ” をレスタ・グインノルチ氏が引き継ぎまして、ギルド長ちょうに就ついている状況です 」
マオ
「 へ、へぇ……。
何なにか訳ありっぽい “ ギルド ” なんだね?
そのギルド長ちょうのレスタ・グインノルチさんって冒険者としては強いの? 」
従業員
「 そうですね。
冒険者ランクSエスですので、腕が立ち強いのは確たしかですね。
40年も経たっていますので今でも強いかは怪しいですけど…… 」
セロフィート
「 因ちなみに此方こちらの “ ギルド ” に所属されている冒険者さんは何なん名めいでしょう。
教えてもらえます? 」
従業員
「 あっ、所属されている冒険者は居いません。
現在はギルド長ちょうのみです 」
マオ
「 えっ、居いないの??
Sエスランク冒険者がギルド長ちょうをしてるのに誰も加入しないの?!
何なんで?? 」
従業員
「 此方こちらの “ ギルド ” は≪ 村 ≫から距離が有りますし、移動中ちゅうにモンスターと遭遇する確率が高いんです。
遭遇するモンスターはと・て・も・強いと報告されています。
敷地内ないは広くても一切の手入いれがされておらず、荒れ放題な事も有り冒険者達からも避けられているんです。
“ ギルド ” の建物も立て直なおし──とはいかないものの修繕が必要な程ほどに痛んでいる様ようですし── 」
マオ
「 ………………セロ、加入する “ ギルド ” だけどさ、他ほかの── 」
セロフィート
「 行きましょう。
優良物件と出会えたのです。
他ほかの “ ギルド ” には加入しません。
従業員スタッフさん、此方こちらの “ ギルド ” に加入したいです。
紹介状を御願いします 」
マオ
「 本気なのかよ!?
オレは嫌やだからな! 」
セロフィート
「 マオ──、君きみはワタシだけのマオでしょう。
君きみに拒否権は無いです 」
マオ
「 出たよ、拒否権!!
はぁ~~~~ 」
従業員
「 此方こちらが紹介状です。
此方こちらの2枚綴つづりの書類にギルド長ちょうのサインと “ ギルド ” のスタンプを押してもらってください。
《 ギルド紹介所 》へ提出して頂ければ、加入手続きは終了し、“ ギルド ” に所属する事が出来ます。
滞在中ちょうの寝泊まりは “ ギルド ” で出来ます 」
セロフィート
「 有あり難がとう御座います。
行きましょう、マオ 」
マオ
「 マジで行くのかよ…。
あの “ ギルド ” にぃ~~?
探せばも・っ・と・まともな “ ギルド ” が在るかも知れないだろ!? 」
嫌いやがるマオを余よ所そに、セロフィートは《 ギルド紹介所 》を出て行く。
マオはセロフィートの後あとを追うしか出来ない。
◎ 訂正しました。
此方こちら“ ギルド ” は ─→ 此方こちらの “ ギルド ” は
他ほかの “ ギルド ” に加入 ─→ 他ほかの “ ギルド ” には加入