⭕ 魔獣討伐 5
──*──*──*── キャンプ地
森の探索から戻って来たけど、《 キャンプ地 》には誰も居なかった。
マオ
「 …………………………おかしいな。
この時間帯に誰も居ないなんて──。
《 キャンプ地 》は荒らされては無いから、この周辺で “ 何か ” が起きた──って事は考え難いかな。
周辺を探索していた4名の気配もしないか…… 」
今頃なら夕食の準備をしている時間帯だ。
《 キャンプ地 》が物気の空なんておかしいだろ?
班長から直々に単独行動を許可されてるオレを捜査してる──なんて事は無いだろうし……。
オレ以外の班長達は、魔獣討伐の経験者ばかりだし、立派な大人だし、心配する必要は無いんだろうけど──。
「 う~~ん…… 」とオレが突っ立って考え込んでいると、背後の草からガサガサッ──と音がする。
気配からして人間じゃないから、動物かモンスターだろう。
オレは腰に提げている鞘に手を伸ばし、柄を掴んで音がする方へ開き直る。
生い茂る草の中から現れたのは、小さい赤毛のモフモフだった。
マオ
「 ム◯ク!?
何でム◯クがこんな所に居るんだよ?
洞窟から出て来ちゃったのか? 」
小さな赤毛のモフモフ── 通称 “ ム◯ク ” ──は、オレの足元に近付いて来るとモフモフの体をスリスリして来る。
どうやら、オレへの敵意は無いらしい。
鞘から手を離したら、両手を伸ばしてム◯クを持ち上げて抱っこする。
モフモフ最高ぉ~~~~♥♥
なんて肌触りの心地良い毛並みなんだろぉ~~(////)
マオ
「 今から洞窟には行けないから、明日ム◯クを住み処に送ってやるからな。
今夜は此処で寝泊まりしてくれな 」
オレにはム◯クの伝えたい事は分からないけど、ム◯クにはオレの言葉が解るんだろう。
小さな赤毛のモフモフの体を揺らして返事をしてくれてるみたいだ。
可愛いけど不便だな……。
取り敢えず、ム◯クをテントの中へ入れる。
夕食の用意でもするかな。
誰も居ない《 キャンプ地 》で調理をして、ム◯クと一緒に夕食を済ませたオレは、テントの中へ入って寝る事にした。
明日の朝に班員の誰かが戻って来てると良いんだけどな──。
横になったオレにム◯クがすり寄って来る。
モフモフは最高の癒しだな~~♥
今夜は憧れのム◯ク先輩と共演する夢を見れるかも知れないぞ!
オレはセロ人形の代わりにモフモフなム◯クを抱いて寝る事にした。
◎ 訂正しました。
考え難いかな。─→ 考え難いかな。
ムックを抱いて ─→ ム◯クを抱いて