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⭕ ローダルドタ大陸


──*──*──*── ローダルドタ大陸


 うっそうしげる森の中──、てい身長の少年とこう身長の青年が歩いている。

 青系を基調とした衣装に身を包んでいるてい身長の少年は “ 守護衛士 ” であり、名前はマオ・ユーグナルという。

 白を基調とした神秘的な衣装に身を包んでいるこう身長の青年は “ 吟遊大詩人 ” であり、名前はセロフィート・シンミンという。


 森の中で遭遇するさま(さま)な昆虫がたモンスターに対峙する小柄できゃしゃな容姿をしたくろかみの童顔少年──マオ・ユーグナルは、自分よりもなんばいも巨大な昆虫がたモンスターにひるむ事なくゆうもうかんいどんでいた。

 マオ・ユーグナル── 以下、マオ ──は、たった1人で昆虫がたモンスターを的確にめ、倒している。


 対して全身から神秘的な雰囲気をかもし出している白色ずくめのセロフィート・シンミンはというと、戦闘にはまったく参戦していなかった。

 〈 (原質)(みなもと) 〉で構成したこうひんしつで高級感あふれる椅子に腰掛け、読書にふけっている。

 まるで当然のように、1人で懸命に戦っているマオに見向きもしないで読書を優先している。


 戦闘にいっさい関わらないセロフィートには目も暮れず、1人で昆虫がたモンスターを倒している。






マオ

「 ふぅ──。

  やっとかたいたな…… 」


 愛剣に付いた緑色をした血を振り払い、腰にかかげている鞘に差しれながらつぶやく。

 大量の昆虫がたモンスターを倒したというのに、息は上がっておらず、汗を一滴もいていない。

 涼しい顔で満足そうに笑っている。


マオ

「 セロぉ~~!

  迄、本を読んでるんだよ。

  もう終わってるんだけどな! 」


 読書にふけっているセロフィートに対して、マオは両腰に手を当てながらプリプリと文句──おごとを言う。

 今にもセロフィートから本を取り上げようとする雰囲気をまとわせている。


セロフィート

「 はいはい。

  知ってます。

  マオが倒してくれたモンスターの死骸は残さず回収しました。

  あとで解体してください 」


マオ

「 オレを見て言えよぉ! 」


 マオは本から目をらさないセロフィートに対して、子供っぽくだんを踏む。


セロフィート

「 マオ──。

  子供っぽいです 」


 セロフィートはだんを踏んでいるマオを見て、クスクスと笑う。

 にこやかにじょうひんに笑うセロフィートを見て、マオは顔を赤らめる。


マオ

「 もうっ!

  早く森を抜けよう!

  またドデカい昆虫に襲われたくないんだ 」


セロフィート

「 はいはい 」


 セロフィートが座っている椅子から腰を浮かせると、椅子は〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換されてあとかたも無く消える。

 セロフィートが読んでいた本はちゅうに出現した魔法マジカルサークルの中へ消えた。


セロフィート

「 先へ進むとしましょう 」


マオ

「 セロ、モンスターけの魔法マジックを掛けてくれよ 」


セロフィート

なにを言います。

  そんな事をしては、マオの勇姿が見れません 」


マオ

「 見てなかっただろ!!

  本しか見てなかっただろがっ!!

  昆虫相手にするのんだよぉ~~ 」


セロフィート

「 運動そくを解消出来ていでしょう? 」


マオ

「 オレのなにを見て、“ 運動そく” って言うんだよ!!

  じゅうぶん過ぎるほど動いてるだろが!! 」


セロフィート

「 マオが元気で嬉しいです 」


マオ

「 フン(////)

  元気でないとセロをれないからな!

  オレはセロを護衛するセロだけの守護衛士だからな! 」


セロフィート

がとう、マオ。

  早速ですけど──、ワタシの守護衛士さん。

  敵意と殺気をき出して、マオとワタシを狙っているげんじゅうみんさん達の相手も御願いします♪ 」


マオ

「 ──はぁ……。

  今度は武装したげんじゅうみんかよ……。

  っていうか、オレがわざ(わざ)相手をする必要も無いだろ 」


セロフィート

「 おや、です? 」


マオ

「 『 です 』じゃないだろ……。

  セロなら戦わずして相手を戦意喪失に出来るだろが! 」


セロフィート

「 はて……ワタシにたいそうな事が出来ると思います? 」


マオ

く言うよ!

  睡眠スリープ魔法マジックで眠らせるとか──、装備品を〈 (原質)(みなもと) 〉に変換してまるはだかにするとか──。

  可能な限りげんじゅうみんころすのはひかえたほういだろ? 」


セロフィート

「 マオ──、偉いです♪

  冷静にものごとえる事が出来るようになりましたね♪ 」


マオ

「 馬鹿にしてんのかよ? 」


セロフィート

「 してません。

  退屈なのでマオを試してみました♪ 」


マオ

「 退屈って……。

  い気なもんだな~~。

  兎に角、今度はセロのばんだからな! 」


セロフィート

「 はいはい。

  げんじゅうみんさん達の装備品は戦利品として頂くとしましょう。

  まるはだかにします。

  身体からだじゅうたいもうも〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換します? 」


マオ

「 そ、それはさすだろ?

  ツルッツルにする必要は無いんじゃないかな?? 」


セロフィート

「 そうです? 」


マオ

「 装備品は転送魔法を使うのか? 」


セロフィート

「 はい♪

  カネものは転送し、回収します。

  それ以外は〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換します 」

 

マオ

まるごしになっても向かってようなら、眠らせてしまいましょう 」


マオ

「 そうだな! 」


 セロフィートはすでに転送魔法を発動しており、カネもの以外を〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換していた。

 マオとセロフィートの前に現れたげんじゅうみん達は、装備品がとつじょ消えてしまった事,着ていた衣服るいも消えてしまった事に驚いている。


マオ

「 おぉ~~。

 ちゃんと戦意を喪失されたみたいだな!

  やったな、セロ! 」


セロフィート

「 ふふふ(////)

  もっと褒めてください 」


マオ

「 オレ達と対話してくれるかな? 」


セロフィート

「 対話してもらえないなら── 」


マオ

「 御手柔らかにな? 」


セロフィート

「 はいはい 」


 まるごしまるはだかとなりパニクっているげんじゅうみん達にマオとセロフィートは話し掛ける事にした。

◎ 訂正しました。

  オレがわざ(わざ)をする ─→ オレがわざ(わざ)相手をする

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