ギャップ萌え
私もピアノやっていたのですが、主人公と同じくやる気と才能が無くて辞めちゃいました(汗)
「長田くん、杉田さん。
先生、ちょっと教室を離れるわね。
その間、ピアノだけなら触っていいからね。」
植村先生は、音楽室から出て行った。
多分会議かな?
「杉田さん、なんかひいてほしい曲ある?」
「長田くんピアノ習ってるの?」
「うん。」
色んな習い事をしているのは知っていたけど、ピアノを習っているのは初めて聞いたなぁ。
「じゃあ、今練習しているやつを聴きたいな。」
「わかった!」
学くんはピアノの椅子を引き、座った。
私もピアノから1番近い席に座った。
すると学くんはそっと鍵盤に指を置いた。
♪〜〜
「!!」
音楽室に優しい音色が響く。
「(え、凄い!!)」
確かショパンの...えーっと、何だろう?
曲名は分からないけど、ショパンだった気がする。
学くん、スポーツ少年ってイメージが強いから、何だかギャップ萌えって感じ。
曲が終わった瞬間、私は思わずスタンディングオベーションをした。
「凄い!!めちゃくちゃ上手!!
長田くん多才だね!!......あ」
テンションが上がって、つい私が小学生で、
学くんと初対面だと言うことを忘れていた。
「たさい?」
「何でもない!ただただ凄いなぁって!」
良かった。まだ習っていなかったみたい。
「さっきの曲、ショパンだよね。」
「うん。ノクターンって曲。」
「へぇ、ノクターン!私好きかも!」
私も昔ピアノ習っていたんだけど、才能が無い...と言うか、やる気が無くなっちゃって
辞めてしまったんだよね...。
「(それにしても、本当に学くんって何でもそつなくこなすよなぁ...。凄い。)」