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未来のエース

「こはるちゃん、もし良かったら今日の試合、最後までみていってほしいな。」

「勿論!最後まで観るよ。」

「ありがとう!!」


少し離れた所から、学くんを呼ぶ声がした。


「そろそろ行かなきゃ。」

「行ってらっしゃい!」

「行ってきます!!おれ、頑張るよ!!」


学くんは駆け足で仲間の元へ向かった。



試合開始の合図が鳴った。

学くんはどこだろう…?


「いた!」


子供の姿になってから、何故か視力が良くなって、遠くがよく見える様になった。

仲間が相手チームからボールを奪い、隙を狙い、学くんへボールを託した。


「(頑張れ!!)」


学くんはボールを守りながら、敵のゴールへ。このままシュートを決めるのは少し厳しいかも?と思っていたら、学くんが同じチームの仲間にボールをパス。

パスを受け取った子が、シュートを決めた!!

学くんとシュートを決めた子は、ハイタッチをする。


「(うーん、素敵!)」


凪くんの方にも目を向けた。

相手チームからのシュートをとにかく取る!!

体全体を使って、ボールを取る。

絶対に入れさせない!って強い意志を感じる気がする!

さっき学くんが言っていた

『鉄壁の森井』

って異名も伊達じゃないなと思った。



今回の試合も、学くんは大活躍だった。

いつもと違う学くんの姿を沢山見ることが出来て、嬉しかった。


「学くん!お疲れ様!!」

「ありがとう!」

「今回もかっこよかったよ!!」

「!!?」


何故か学くんは真っ赤になって目を逸らしていた。


「後半の試合で、作戦を変えたのかな?

一気に点差が広がったよね!」

「よく気付いたね!監督とチームはメイトににやってみたい事があるって言ったら、思い切りやれって!」

「え、学くんが作戦を考えたの!?」

「?うん。」


学くん、勉強苦手だと言っていたけど、地頭はとても良いんだな。

元の姿に戻ったら、学くんの特性を活かして学力を伸ばして上げたいなぁ。


「凄い!!しかも大成功だったじゃん!」

「失敗する時もあるけどね。」

「失敗したとしても、ああしてみたい。こうしたらどうだろうって試行錯誤…色々試してみるのはとても良い事だよ!!」


凪くんが『鉄壁の森井』なら、

学くんは『未来のエース』

とかかな?今でも充分活躍しているけど、もっと成長したら、今よりももっと出来る事が多くなる筈。

学くんの成長を、見守っていたいな…。

異動が心配だけど…。

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