最高の夏祭り
「スーパーボールたくさん取ったから、学と杉田さんにもあげる!どれがいい?」
村越くんの手には、ラメがキラキラと輝くスーパーボール。
ピンク、赤、緑、青、紫の4つがあった。
「学くん、先に選んで!」
「良いの?じゃあ、これで。」
学くんが選んだのは、赤色。
確か学くん、よく赤色の服を着ている気がする。赤色好きなのかな?
「私は…これにしようかな。」
私はピンクのスーパーボールを選んだ。
普段は青か紫を選ぶんだけど、何故かピンクに惹かれた。
もしかしたら学くんがピンクの浴衣を選んでくれた時から、ピンクが好きになったのかも知れない。
「ジャーン!!」
村越くん達の手にも、スーパーボールが1つある。
村越くんはオレンジ色、陽菜ちゃんは黄色、空くんは水色だった。
「なんか戦隊モノできそうじゃね?」
「あ!確かに!!」
「戦隊モノって、だいたい赤がリーダーだよね?」
村越くんと陽菜ちゃんが盛り上がっている。
「じゃあ、学がリーダーだ!!」
「え!?」
「リーダーとピンクとオレンジの三角関係で、ピンクを取り合ってバチバチ…とか面白そう!!」
「池田さん、それ戦隊モノと言うより、昼ドラじゃないかな…」
「(確かに)」
空くんの的確なツッコミに、心の中でうんうんの頷く。
「ねぇ、折角お祭りに来たんだから、ちょっとだけでも回らない?」
「「さんせー!!」」
「うん、そうしよう!!」
うっかり目を話したらどっかに行きそうな村越くんは、空くんが腕を掴んでいてくれることになった。
◇
皆で焼きそばを食べ、型抜きをし、盆踊りに参加した。
「いやぁー、楽しかったな!!」
「うん、本当に!!」
村越くんの言葉に、皆笑顔で頷いている。
「あっという間だったなぁ〜!」
「また来年も行こうね!!」
そろそろ屋台が片付けを始める時間になって来た。私達もそろそろ解散の時間だ。
「じゃあまたね〜!!」
「2学期にまた会おうね。」
皆、それぞれの家に帰って行く。
ちゃんと真っ直ぐ帰るんだよ。
「こはるちゃん、送ろうか?」
「えっ!」
「まだ転校したばかりじゃん?」
そうだった。この姿になる前からこの辺の地理を知っていたけど、他の子から見ると、私はここに来たばかりなんだ。
「でも、学くんのお家が正反対だったら…」
「おれの家、あそこだよ。」
なんと、お祭り会場と目と鼻の先だった。
「じゃあ、お言葉に甘えて送ってもらおうかな。」
「うん!」




