いつの間にはぐれたの!?
「……」
「(あんな離れた所から…!?)」
学くんは助走をつけて、ボールを蹴った。
「「!!!」」
ボールは的に見事的中した!!
いつの間にか周りに人が集まっていて、拍手が湧き起こった。
いつものサッカーシューズじゃないのに…凄い…!!それに、
「(かっこいい…)」
思わずときめいてしまった。
「杉田さん!はい、これ。」
「あ…、ありがとう!!」
「お、少年。恋人へのプレゼントか?」
「こっ、こいっ!?」
屋台のおじさんが、ニコニコとこちらを見ている。
この目、よく知ってるぞ…。
私も子供達が主に男の子と女の子が仲良くしている時にしているであろう目だ。
微笑ましい物を優しく見つめる目だ。
「彼女にかっこいい所を見せる事が出来て、良かったなぁ!少年!!」
「本当にかっこよかったよ!!」
そう私が言うと、気のせいか、学くんの顔が赤くなった気がする。
◇
「あれ?陽菜ちゃん達は?」
3人共さっきまでいたはずなのに、姿が見えない。
「え?さっきまであの辺に…ってあれ?」
私はスマホを取り出して、陽菜ちゃんに電話した。
「うーん…出ない…。」
「探しに行く?」
「いや、変に歩き回らない方がいいと思う。もしかしたら戻って来るかも知れないし。」
とは言っていたものの、電話をかけ直しても繋がらないし、3人は中々戻って来ない。
「(3人に何かあったらどうしよう…)」
例え今の私の見た目が子供だとしても、一応私は大人だから、皆を引率しなきゃ。
みたいな事を思っていた。
「ちゃんとはぐれた時の集合場所を考えておくべきだった…。」
「……あのさ!」
「?」
「皆戻って来なさそうだし、このまま遊ばない?」
「え?でも…」
「大丈夫だよ!空と池田さんはしっかりしてるし、蓮は…何となく大丈夫な気がする!!」
「……」
そうだ、今は仕事中じゃないんだ。
3人のご両親には申し訳ないけど…。
「そうだね。多分向こうも私達を探してるだろうし、そのうち連絡来るよね。」




