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気が付いたら廃人プレイしたゲームの世界!

ハッ!


ガバッと起き上がる俺。


ガタン、ゴトンと馬車?に揺られている。

隣に座っていた女の子がその様子をみてクスクスと笑っている。年の頃は俺と同じくらい。

金髪のボブカットが快活な印象を与える。


ん?馬車?金髪の女の子?


「気が付いた?」

「あ、うん」

「あなた街道のど真ん中で倒れてたのよ?」

「そ、そうなんだ」

「とりあえず、ヴェスティアまで連れていこう、ということになったみたい」


ヴェスティア、聞いたことあるな…


「しってると思うけど、ヴェスティアは大陸のほぼ中央にある街だよ。とても賑わっているの」


次第に頭がクリアになっていく、俺。

そう、確か、コンビニにチャリでエナジードリンク買いに行って、その帰りにトラックに、オカマ掘られた、までは覚えてるんだけど…

まあ、チャリでトラックにオカマ掘られたら、ほぼほぼ即死だけどな。


「頭打ったかもしれなくてさ、馬鹿な質問するけど、此処って原界だよね?」

「う、うん」

「それで、ヴェスティアに向かってるんだよな!」

「う、うん」

「よーし!これは楽しみだぜ!」

「うわぁ!急に立ち上がったら危ないよ?」

「ところで、今、神帝暦何年?」

「え?1520年だけど…」

「よーし!一番面白い時じゃんか!」

「え?な、なに?」


俺はこの女の子から聞いた情報と、自分の持っている情報を照らし合わせる。


ここは、俺としてはお馴染みの「Stardust Heros Saga」という作品、通称「スタサガ」の世界だ。

何度もゲーム化されていて、最新作には俺もどっぷりはまった。家に居る時間、メシと風呂とトイレと寝ている時以外は、最新作「Stardust Heros Saga EVOLUTION」(通称スタサガエボル)を遊び通している。

今日も、最難関ボスのイベントを控えていてそのためにエナジードリンクを買いにいったんだけど、その帰りにトラックに轢かれて、死んだと思ったら、ゲームの世界ってワケだ!


「ところで、キミはヴェスティアに行って何をするんだい?」

俺は女の子に聞く。

一応、俺はエボルの世界かどうか確認するために、女の子に話を振る。

「う、うん。学校に行きながら冒険者を目指すかな?」

学校!

ヴェスティア魔法総合学校のことだな!神帝暦、ゲーム上の暦から俺は状況を推測する。

「へぇ…何か目標でもあるのかい?」

「うん!わたし、ヴァージニア様に憧れているの!だから、ヴァージニア様みたいな『ウエポンマスター』になりたいなぁ、って思ってるの」

この娘のいうヴァージニアとは、『鳳伯』ヴァージニア・ライト・フォン・ヴェスティアの事だろう。

この馬車が向かってるヴェスティアの領主だ。

神鉄の翼を持つ霊鳥クウェロの伴侶にしてあらゆる武器を扱う事に長けた人物だ。

気さくで人懐っこい性格なため人気は高い。

なお、俺たちの世界でも人気は高く、人気声優さんが声を担当している。


「へえ、ポンマスにねぇ…」

「ぽんます?」

「いやー、ウエポンマスターの略だよ。長いだろ?ウエポンマスターって」

俺は咳払いをして続ける。

「でも、ポンマスへの道は長いぜ?ましてや、ジニーみたいになりたいんなら尚更だけどな」

「?あなた、よくヴァージニア様の愛称知ってたわね」

「え?あ、ああ、有名だろ?ジニーは?」

「ま、まあ、それはそうなんだけど。変なの」

興奮した俺は女の子に質問攻めだ。

「で、どういう風にポンマス目指すんだ?」

「まだ考えてないけど、万平なく武器スキル取ろうかと思っているけど…」

俺は、くらっとする思いがした。

女の子の目指すウエポンマスターは最強クラスのビルドで間違いない。その過程は超大変だけどな!

スキル取りに失敗したポンマス崩れは本当に可哀想だったぜ…

満遍なく武器スキルをって、それは、失敗するパターンなんだよ…


俺はスタサガ・エボルで何度もポンマスのキャラを育てたことがあるから、分かってしまうんだよなぁ…



折角だから、アドバイスだ。

「ポンマス目指すんだったら、まずはメインになる接近武器スキル1種と盾スキルを取るんだな。広く浅くは失敗するぜ。それから職業セットは無視しな」

「ふぅん、そうなんだ。覚えておくね」

スタサガ・エボルはクラスのない完全スキル制のゲームだ。

それ故に、かなり自由度の高いキャラメイクが可能だ。

初心者向けのクラスパックもあり、クラス(職業)のイメージに合わせたスキルを取れる。けど、本格的なビルドを目指すとちょっと弱かったり無駄なスキルがある。そこがクラスパックの落とし穴なんだよな。


「そういうあなたはどうするの?」

おっ!よくぞ、聞いてくれたなって感じ。

「俺は、俺が作り上げた最強ビルドを目指すぜ!先ずは魔法系からやっていくよ」

「ふぅん、お互い頑張ろうね!」

そうとなると、やることは決まっている!


俺が目指すのは実装同時「ネタか?」とも言われたスキルを使ったもの。

それが回り回って最強クラス、いや間違いなく最強のビルドになっちまったんだよな!

楽しみだぜ!



それはそうと、ヴェスティアについたら先ずは魔法系必須のあのスキルを取らないとな!


俺のやる気と、希望を乗せ、馬車は街道を進む。

 昔、ハマったネトゲとTRPGをイメージしつつ、長年あたためてきた自分の設定を盛り込んでゲーム世界への異世界転生ものを書き始めました。


 10話までは主人公とヒロインの出会いのストーリー。

 タイトルにある銃は、10話で登場します。


 どうぞ、よろしくお願いします。

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