王国の闇
ドンドン絶望の深みが増します
どこまでの表現が大丈夫なのかわからないのでその辺も手探りです
スキル、ソード具現化を習得しました
まるで思い出すかのように頭に浮かび、やがて元から当たり前に使えたかのように記憶に置き換わっていく
「うっ...」
サーシャは目を覚ます
床が冷たくて堅い
視界が良好になるにつれ蘇る記憶
ハッとし首を触る
・・・・
確かに斬られたはず。なのに何事も無かったかのように首と胴は繋がっていて傷すら無い
困惑するサーシャだが状況を整理する時間すら与えられなかった
兵士たちが次々と駆け付けあっという間に囲まれてしまう
「本当に蘇ったか」
王がボソリと呟き後ろに控えてる兵士たちもざわついている
王は私に危害を加えた。そして今、兵たちも武器を私に向けている
敵意を感じたサーシャはすぐに立ち上がり剣を構える
「まぁ落ち着くのだ」
一触即発の状況を王の言葉が崩す
そしてサーシャにスキルの詳細を明かす
デスリベンジ
付与スキル:不死
能力:死を向かえるたびにスキルを1つ獲得し蘇生する
要するに死ぬたびに強くなるということ
そのための実践をしたのだと説明される
理解はしたが納得はできない。いきなり殺すだなんて。
疑心を感じつつも争いを避けるために無理矢理納得するサーシャ
「わかりました」
サーシャが剣を降ろすと同時に王の指示により兵士たちも武器を収める
しかしすぐに後悔することとなる
「そなたには最強の英雄になってもらうため死んでくれぬか?」
そこからは何を言っているのかサーシャには理解できないまま王は淡々と告げた
この世界を救えるほどの力を得るまでここで何度もサーシャを殺すと
その瞳には人とは思えない冷徹な目をしていた
周りの兵士たちにも戸惑いがない
この状況を打破するためにならば何だってする。それほどまでに追い詰められていたのだ。
タッ
身の危険を感じたサーシャは考える前に行動を起こす
逃げる
この国は狂ってしまっている
この絶望の狂気にさらされ国は召喚者を道具としかみなくなっていた
戦力にならない者は処分されるか奴隷のように扱われ
力ある者はそれらしい言葉を吐き勇者へと仕立て上げる
そんな事が何度も行われていたのだ
兵士の攻撃を防ぎながらひたすら走る
しかし相手を傷つけぬよう立ち振る舞うサーシャに対し殺意を向けてくる兵士たちでは情勢は悪くしだいに追い詰められていくサーシャ
「はぁ....はぁ....」
呼吸を荒くし構える
時間切れだ
遠方では弓兵たちが構え盾兵わ前にして槍兵が取り囲んでいく
「抵抗は止めます。あなた方にした」
ガチッ
サーシャが降伏を言い切る前に兵士たちにより組み伏せられる
「痛っ」
「面倒かけさせやがって」
抵抗ができないサーシャに対し兵士たちが暴力を振るい始める
参謀が到着するころには拘束の必要が無いほど弱り切った状態になっていた
その後、参謀の指示により両手を鎖で拘束し引き摺ったまま地下へと向かう
目を覚ますと薄暗い拷問部屋のような場所で処刑台のような物に首と両手が拘束されている
そして目の前には血の染みた白衣を着た怪しい男と大斧を持った大男が立っていた
怖い
狂気に満ちた空間がサーシャにそう感じさせていた
これから自分を何をされるのか...少なくともまともなことではないのは確かだった
恐怖で足が震える。
嫌だ
助けて
誰かっ
今にも叫びた。けれど声が震えて言葉にならない
そんな様子を見てケケケケケと不気味に笑う白衣の男
そしてようやく言葉を発する
「私めはあなた様のスキルの解明と強化を任されましたドレイクと申します」
言葉自体は丁寧だがそこには何の敬意も込めれれてはいない
ただ新しいオモチャができて喜んでいるだけだ
「こちらは....まぁこやつはいいか」
と大男の紹介は端折った
そんなことより早く実験に入りたいのだろう
「まずは単純に斬首からやってみようか」
残酷な単語を発しているのにその口調は明るい
大男が大斧を持って近づいてくる
死にたくないっ
必死に思考を巡らすサーシャ
しかし身体は固定され動けない。足なら多少動かせるが攻撃するほどの自由は効かない
拘束具も壊せそうにない。剣を具現化させたところでまともに振るうこともできないだろう
そんなことを考えてる間に大男が構える
とにかく時間を稼がなければ
「ま、待ってください!」
大男が今にも斧を振り下ろしそうだ
「他の召喚された方たちはどうされたんですか?」
とにかく時間を稼ぎ対処を考える
「あやつらは全滅したよ。勿体ない!」
全滅...?
まだ召喚されて2,3日しか経っていないのに全滅!?
彼らが戦いの素人だとしても全員能力者だ。それが全滅...
頭が真っ白になりそう。これが絶望...
しかしサーシャに絶望してる時間などなかったはずだった
絶望するくらいなら思考を巡らせるべきだった
「やれ」
ズシャ
ドレイクの指示により大斧が振り下ろされ拘束されていた両手もろとも首が斬り落とされる
死の間際に映った光景はドレイクの狂気に満ちた満面の笑みだった
スキル、筋力アップを獲得しました
次回もハードな展開が続きます
考えるのは簡単ですが文字に起こしていくのは大変ですね