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水戸先生と花ちゃん
「もう誰にもなにも言わせない」
そう言って花は扉に鍵をかけた。
床に転がった俺を見て微笑む彼女に誰が何を言えようか。
子どものように無邪気に微笑んで、花は俺の頭を撫でた。
ああ、子どもだったな。と思い直す。
それから俺はここまで子どもを追い詰めてしまったことを少し後悔した。
俺も彼女を撫で返してあげたかったけど、両手両足を縛られたこの体では何もしてあげられない。
唯一自由に動かせる口で
「花」
ただ名前を呼んで
「愛してるよ」
そう囁いてあげるしかないんだ。
「私も愛してる」
だから一緒に死んでね。と笑いながら俺の首を絞める彼女に、俺は小さく微笑んだ。
それくらいしか、出来ることが思いつかなかった。




