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眠気。

「あ゛~……疲れた……今日はなんにもしたくない……大体体力落ちすぎてんだよ、そんな状態で下級とはいえ魔物の相手するもんじゃないよ……ふぁぁ……」


あの後、猪の牙を切ることになり、抵抗するだろうなと思っていたら案の定抵抗した猪を取り押さえ、ただでさえ消耗していた体力を更に消耗し、猪の牙をお礼としてもらい、現在は家に向かっている……んだけど。


「これ途中で寝ない? 今にも瞼が閉じそうなんだけど……」


そう、さっきから瞼がずり落ちてきている。家に向かっているが、ずっとフラフラしている。真っ直ぐに進めていない……


「だぁくそ……眠い……うわっと!?」


眉間を押さえながら歩いていると、地面にある石に躓き、転んでしまう。この年でこんなことになるとは……あー、ヤバい、地面で寝そう……俯せに寝そう。


周りからの視線が刺さる。何やってんだこいつという物が殆どだ。これは寝れないわ。見られて寝れる程、俺は豪胆じゃない。


服についた土を払いながら立ち上がる。今ので少し眠気が覚め、瞼が閉じそうになることはなくなった。だが、少し進めばすぐ強烈な眠気になるだろう。


「……おい光牙、大丈夫か?」


「……んあ? なんだロビンか。大丈夫、ものすごい眠いだけだから。というかどこ行ってたんだ?」


「それは大丈夫と言えねぇだろ……滅茶苦茶フラついてるぞ? 後オタクが倒し損ねたやつに連れてかれてここまで歩いてきたんだよ!」


「なるほど、そんなことになってたのか……」


取り敢えず、とても疲労してるのは分かった……けどこちらも限界だ。もうそろそろぶっ倒れてもおかしくはない。


こうしてる間にも、瞼が閉じそうになり、眉間を押さえる。こんなことしても意味なんてないけれど。


「……そんなに眠いのか?」


「あぁ、今にも寝そうだ……肩貸してくれねぇ?」


「えぇ……いいけどよぉ……せめて家までもってくれよ?」


「できるだけ頑張る……」


俺はロビンの肩に腕を回し、再度家に向かって歩き始めた。


──────────────────────


「おい本当に大丈夫だよなおたく!? 怪我してるとかじゃねぇだろうな!」


「大丈夫……意識が完全に寝かけてるだけで大丈夫……」


「もう家帰ったら速攻寝ろ!! そんで休め!」


まぁ、数分経ったら眠気によってまともに動けなくなるわけで。俺は半ば引き摺られて動いていた。


「せめて自分の足で動いてくれませんかねぇ!?」


「でも引いていってくれてるじゃん。ありがたいことだよ本当……」


というか真面目に少し眠気で意識が飛んだりしている。この状態じゃまともに歩くことも難しいだろう。だからロビンには悪いが、こうしようか。


「すまんロビン……寝るわ……」


「待っておたく結構刺さりそうな物持ってんだぞ!? そんな物持って寝るなって危ないんだよってマジで寝るの!? 体重かかってイダダダダ!せめて家ついてから寝てくれねぇ!?」


すまん、本当にすまん……もう限界なんだよ、キツイんだぁよ……



















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