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海に伸びる蔦

作者: カフカ


美しい神々の海に身を投げる夢

細かな泡が眼球を撫でては

流木のような爪先に酸素を灯す


嗚呼 あの日君は死んだのだ

何の美学も哲学も持たない事故で

可哀想な事故で



夢のような一言だったよ

「助かりません」

脱線事故のニュースが国中に降りかかる

放射能のように降りかかる


彼女は電車に乗らない



腕の中の彼女は完全だ

泥のように眠る彼女

子兎のようにやわらかな彼女

その呆れるほどに長い内臓や血管

もう立てない足、足りない指

足りない心臓

疲れて眠る彼女



僕達は身を投げた

神々の海に 深海に届くだろうか

ひとりと半分は海になったよ





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