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 39話 紅き違和感




悲鳴。


歌姫の悲鳴だ。今日始めて出す素のかん高い声。当たり前だ、目の前に人間の死体があるんだから。そしてその死体が先生で。そう先生は殺されて、磔にされててぶら下がってて。

ぽかんとその状況を理解できずにいる僕はしばし意識をその場にやれないでいた。


「・・・・・・・先生が、死んだ?」


まさか。あの先生が、馬鹿な、ありえない。そんなことおかしい。


(・・・・・おかしい?)





(なぜ・・・・・どうして?どうして僕はそう思った?)



僕は。

突然の出来事に急速に思考が回転していくことを自分で感じた。どこか歯車の狂っているこの現状を、急速に解析していく。いつもの僕とは違う思考の仕方で。即座に、思った。




(おかしい。)



何がおかしいのか、どこがおかしいのか。・・・・・知りたい。そう思ったとたん、さっきまでの行動がフラッシュバックして頭の中によみがえる。・・・・おかしい、おかしい、おかしい。・・・絶対に、おかしい。







――――――逃亡犯、木下 輝明。



――――――社長と、先生の会話。



――――――お化け屋敷の構造、機能。



――――――僕と歌姫との会話。



――――――歌姫の、悩み。



――――――明確な理由のない、行動。



――――――そして、監視室で見たあの映像。





そして出た一つの推測。



(・・・あぁ。)


(・・・そういうことか。)




ぎりと僕のこぶしがなる。いつの間にか手を握り締めて、震えていた。それは、人が一人死んだから、ということではない。


僕の中にある苛立ちと怒りのないまぜになった心の中で、必死に整理をつける。

こぶしの血の気がなくなるころには熱くなった頭を理性が冷やしきり、落ち着きを取り戻した。僕としては、狂人としての僕が出てこなかったことに若干安堵しつつ、辺りを見回した。

そして、行動を開始する。


「だ、大丈夫?なんだか・・・・あれ?瞳が赤くなって・・・」


声をかけてくる歌姫の声をさえぎり、


「歌姫・・・・ちょっと、先に外、出ているから。」


と小さくつぶやいてもと来た道を歩む。


「え、あ、・・・・待ってよ!?一人じゃ危ないよ!!」


確かに、危ない。先生をあんなふうにした犯人はまだ、ここをうろついているんだから。でも僕は止まらず、歩を進めた。僕の出した答えに、確証はない。ないけれど、それが真実だと僕は確信していた。






んー、執筆が進まない…。


なんとかがんばってみます。

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