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 10話 平凡な僕の失態

ガタンッ


(はっ)


教室中のクラスメートが僕のことを見ている。しまった、やってしまった。


「・・・遅刻の上居眠りか。はぁ、いいから席に着け狂人。」


・・・実はクラス担任の教人。僕は授業中に立ち上がってしまってたらしく怒られてしまった。・・・とりあえず大人しく席に戻る。


「・・・すいませんでした。」


「私の話ぐらいしっかり聞いていろ。・・・・・さて、じゃあHRをはじめる。」





(・・・失敗した・・・。)


僕はため息をついて、もう一度机に頭をおいた。まさか寝ぼけて立ち上がるとはなぁ・・・。目立ったせいで今日も噂が飛び交ってる・・・。


「転校生の苦栖くるす あかるだ。ほどほどに仲良くしてろ。自己紹介を。」


(さっきの夢・・・)


見ていた、というよりもクロサムのなかに『入っていた』みたいな。クロサムの考えが僕の考えとして頭の中に入ってきたみたいな、不思議な感覚だった。


(それにしても・・・ヴァンって名前は、母親の・・・。)


何を考えて僕にその名をつけたかはわからないけど、よい母親だったらしいことは伝わってくる。自分にその母親の名前をつけてもらえるなんてかなり光栄じゃないかな?


「苦栖 灯です。趣味はスポーツ全般で、特技は・・・、合気道をすこし。みんなとはどんどん仲良くなっていきたいと思うのでどうぞよろしくおねがいします。」


(ねむねむ・・・・・。)


・・・・ゴガシィッ!!


いだだだだだだだだだ!!!!首が痛い!!なんだ?さっきも似たようなことがあった気が!?


「なんすか先生ー!!痛いっす!!」


痛いー!とりあえず首根っこをつかんでるその手を離して!?いつの間にそんなに凶暴になられましたか先生!!!!


「なんですか、じゃなーい!!あたし自己紹介してんじゃん!聞けよ!!つうか今まさに寝ようとすんな!!!」


ポカッとなぐられる。割と痛い。・・・てか先生じゃなかったのかい。


「・・・凶暴な!・・・うぅ・・・・。・・・・・ぐ〜。」


「凶暴〜!?って寝るな!!つうかさっき会ったじゃん!!そのリアクションはなし!?あ、お前は!!とかなんでおまえがここに!!とかさ!!!!」


・・・・・・・・・・・・・?

・・・・・・・・・・ええと・・・・・・・・・・

・・・・・・・。

・・・・・・・・。??


「誰?」


「んあぁ!?覚えてないぃ?バスで会ったでしょうが!!」


「あぁ!・・・・会ったっけ?」


バスの中・・・う〜ん。さっき寝たからボーっとして頭が回らない。わめいてる目の前のやつも結構どうでもいい。


「バスの中で・・・・・。」

「バスの中・・・・。」

「バスの中・・。」

「バス・・。」

「バス?」


(・・・・?)


「君、誰?名前は?」


「おぼえてない!?てか私の自己紹介だけでも聞いてろよ!!かなりいい感じの自己紹介だったでしょうが!?」


「うん、ごめん。でもそれは自分で言うべきじゃないと思う。」


「一口多い!!もう一度言うぞ。私の名前は苦栖くるす あかる!学生だ!!」


(苦栖 あかる、ねぇ・・・。)


てかそりゃあ学生に決まってるだろ、転校生なんだし。


「それとバス代のおつり、返す。バス代自体は今度返すから。」


ばん、て机にたたきつけられる。

あかるが顔を近づけて声を潜める。ずいぶんと大きな声でしゃべってたしもうその行為自体無駄に等しい気がするんだけどなぁ。


「バスのときの恨み・・・覚えてなさいよ・・・。フヒヒ・・・。」



・・・・怖。リアルに怖。







・・・・・もしかして関わってはいけない人種な人と出会っちゃった?僕。



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