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第八話 歩く先に

戦いの前に必要なのは、力だけじゃない。

どれだけ心を整理できるか、

どれだけ仲間と呼吸を合わせられるかが勝敗を左右する。


道中の会話は、単なる暇つぶしじゃない。

先輩たちの言葉には経験の重みがあり、

悪魔同士の軽口やアドバイスも、戦いを前にした“準備”の一部となる。

郊外へ向かう道を歩く。

俺とリク、そして先輩3人の固定ペアだ。

全員の悪魔もミニマムサイズで傍らに浮かんでいる。


ヴォイスはいつもの通り、俺のバックからちょこんと顔を出す。


【ヴォイス(テレパシー)】

「……先輩たちの悪魔、強い。気を抜くな」


俺は心の中で返す。

「分かってる、俺たちも集中する」


リクが小声で答える。

「……でも、可愛いな、ヴォイス」


他の先輩悪魔たちも小さく浮かびながら、軽く笑うように声を出す。


【先輩Aの悪魔】

「一年生、音か。扱いにくそうだが、面白い」


【先輩Bの悪魔】

「連携練習はしたか?テレパシーで指示を受けるのも戦闘のうちだぞ」


先輩たちの悪魔がちょこちょこと指示や軽口を飛ばす。

その声がテレパシーで届くたび、俺とリクは互いにうなずく。


先輩の一人が言う。

「この任務、何が起きるか分からない。過信するな。能力の強さは場面で意味を変える」


【ヴォイス】

「了解。前方の気配も警戒」


【先輩Cの悪魔】

「敵もただの人間じゃない。能力を悪用してる。準備は怠るな」


リクが小さく笑う。

「……お前ら、面白いな」


道の両側を眺めながら歩く。

普段は可愛い悪魔たちも、戦闘が近づくと少しピリッとした空気を纏っている。

見ているだけで、連携の大切さが体感できる。


先輩が振り返る。

「一年、リク。命を懸ける覚悟はあるか?」


俺はヴォイスを感じながら答える。

「ある」


【ヴォイス】

「俺たち、準備完了」


リクも小さく頷く。

先輩たちの悪魔が笑みを浮かべ、軽く煙を漂わせる。

沈黙の中、全員の足音だけが道を刻む。


――戦いはもうすぐそこにあった。

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