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第15話 共鳴の紋章

力は、個人で完結するものじゃない。

誰と組み、どう重ねるかで、その形は変わる。


初任務を越えた俺たちは、

“戦うための服”を、

“共に戦うための証”へと進化させようとしていた。

地下実習場。

静かな空間に、機械音とペンを走らせる音が響いている。


「今日は戦闘服の改良だ」

先生が言った。


「特に――背中の模様。

これはペア単位で考えてもらう」


壁に映し出された戦闘服の設計図。

背中には、うっすらと透明なラインが走っている。


「通常は見えない。

だが、悪魔と協力する時や、能力を本格的に使った時――

力の流れに反応して、模様が浮かび上がる」


「木が水を吸い上げるように、な」


教室がざわつく。


「すげー……」

「かっこよすぎだろ」


俺とリクは自然と隣に立っていた。

ペアは最初から決まっている。


リクは和風の羽織を広げ、背中をじっと見つめる。


「どういう模様にする?」

「……流れが分かるやつがいい」


俺は近未来型のスーツの背中を確認する。

顔にはLEDライト仮面。

表情の代わりに、光で感情を示す設計だ。


「俺たち、動きのリズム似てるだろ」

「確かに」


「じゃあ、中心から枝分かれする感じで」

「木みたいに?」


「ああ。力が広がるのが分かるように」


二人で背中に模様を描いていく。

透明なラインが、少しずつ形を持ち始める。


リクの羽織には、背骨に沿って伸びる一本の線。

そこから左右に、静かに枝分かれする紋。


俺のスーツにも、同じ流れを反転させるように配置する。

まるで二人で一つの図形になるみたいに。


「試してみろ」

先生の声が響く。


スーツを起動。

仮面のLEDが淡く光る。


【ヴォイス】

「響、音を流せ。抑えめでいい」


俺は音を操る。

破壊じゃない、伝えるための音。


その瞬間――


背中が、熱を持った。


透明だった模様が、

木が水を吸い上げるように、ゆっくり青く染まっていく。


リクの背中も同時に光った。


「……おお」

「綺麗だな」


力の流れが、はっきり見える。

どこから入って、どこへ抜けるか。


模擬悪魔との訓練でよくわかった

まだまだ改良の余地がありそうだ

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