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プロローグ

はたして、地球を飛び立ってからどれくらいたっただろう。食料の減り具合から見て、一年は経過しただろうか。

 

「みんな、すまなかった。隊長である俺がこんなに役立たずで」

 

 俺の周りに集まった部下たちに告げる。ほとんどが死んじまったおかげで今いるのは副隊長の富田と、参謀の小島と、操舵手の村本だけか。

 

「いいっすよ、隊長。誰も隊長のせいだって思ってないっすから」

 

「きっとこうなるのが、世界の定めなんじゃよ」

 

「そうですよ。今更水臭いっすよ」

 

 部下たちが必死に励ましてくれる。こんな状況になっても媚びを売るのか。ほんっと、バカなやつらだよ…

 

「食料は、あと持って一日だろう。そうなった時、本当にもう最後だろう。俺たちは使命を全うすることができずに死ぬ」

 

 最期の時くらい、隊長らしい言葉でも言っておくか。

 

「それでも、俺たちの努力は無駄ではなかった。きっとまた、俺たちの意思を継ぐものが現れる。そして、地球も救われる。そう信じようではないか」

 

「そうだ!そうだ!」

 

「俺たちの地球を舐めるなよ!」


 俺の言葉に続いて、部下たちも声を上げるホントに、今まで付いてきてくれてありがな。

 

 よし、これで最後の仕事も終わったから、ようやく休めるな…

 

 そう思った時。

 

「前方に未確認物体が出現! 軌道修正不可能! 十秒後衝突します!」

 

 操舵手の村本が、さっきの俺の言葉よりも声を張り上げそう言った。

 

 未確認物体だと? なんだよそれ。どうせ死ぬならゆっくり死にたかったぜ…

 

 そう思ったのもつかの間、俺たちの宇宙船は一瞬でまばゆい光に包まれた。  

 

「俺たちの地球に栄光あれ」


次回から本編スタートです。

よろしくお願いします。

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