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45話 紹介されたエルフ



それから俺達は別の部屋へと案内されたのだが、そこはアンティーク家具の置かれた広めの部屋で中央に丸いテーブルと4人座れる椅子があった。

メイドさんに促され、神と蜜柑がその椅子に座ったので俺も座ろうとしたら怒られた。

そして神と蜜柑にだけお茶菓子が出された。...俺は立ってるのに、理不尽。

神は全く動じず平然としていたが蜜柑は戸惑ったようにアタフタしていたので安心させようと「メイドさんが立ってるのに俺だけ座れないし、俺も立っとくわ」と言っておいた。

マジで2人のメイドさんは扉の横に立ってるんだよ。まぁ、これから来る王様とクエントって人が椅子に座るんだろうし仕方ないよな。



そうして暫く経った頃部屋の扉がノックされ「クエント様が参りました」と声が聞こえた。

扉が開き現れたのはやはり王様。国のトップ自ら対応って神すごいな。


「クエントを連れて参りました。ほら、早く挨拶しないか」

「これはこれはアルトバーレ様のような尊き方にお会いできて光栄で御座います、ブヒー」

「なんや遅かったな。待ちくたびれたぞ」


クエントという人物を見て俺と蜜柑は間違いなく固まっただろう。

貴族らしいお高そうな服を着ているクエントさんは...ブクブクに太った体に不健康そうな青白い肌をして、緑の髪は淀んだ色だし黄色の瞳は濁っていた。


...どう見ても引きこもりのデブエルフだった。


今まで見てきたエルフがみんな美形ばかりだったからこそ衝撃は計り知れない。

なんだろ、エルフでも太るんだなと頭の片隅で思った。


「私に御用があるとお聞きしましたが一体なんで御座いましょう? ブヒー」

「こいつの作ったエルスイズに来てほしいんやけど」

「こいつ?... 人間の作った国に行けと? ブヒー」


クエントは細い目をさらに細めて俺を鋭く睨み付けてきた。

うん、こいつも人間嫌ってそうだけど、本当に連れて帰るのか?

それになんでこの人、語尾にブヒーってつけるんだろ? 鼻が詰まってんのかな。


「お前はエルフの中でも一、二を争う程魔法が得意やろ? それを見込んで連れてくだけや。

面倒は全部柚希にみさせるからなんも問題ないやろ」

「おい、何勝手に言って...」

「そういう問題ではありませんブヒー。人間がいるなんて想像しただけで鳥肌ものですよ、ブヒー」

「ほら行くで」


クエントさんの話しも俺の言葉も全く聞かず、神が一方的にそう言い放つと目の前が真っ白く染まった。


...あれ、王様もクエントさんも椅子に座ってなかったんだけど。

なんとなく釈然としないまま俺達はエルスイズへと戻った。







「お帰りなさ... え!?」

「あっ、お帰... えぇ!?」

「「エルフ!?」」

「エルフ!? でもすげーデブエルフ!!」


出迎えてくれたみんなは好き勝手に言ってるが、クエントさんってプライド高そうだしちょっとやばいんじゃないか?

恐る恐る横を見るとクエントさんは眉間に深い皺を寄せ、頬肉をピクピクさせながら不愉快そうにしていた。


...第一印象は最悪だな。



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