37話 俺の服の性能
「あれ? お兄ちゃんがまともな服着てる」
「いや、俺は元々ちゃんとした服着てますけど」
「嘘だー、ちょっとよれたTシャツとか穴あいてるの着てるじゃん」
「それは物を大切にしてるからです!」
アパートに戻る途中蜜柑に会ってからかわれた。俺がいつ変な服を着ていたっていうんだか。
よれたTシャツっていってもちょっと伸びたくらいならまだまだ着れるし、穴あいてるのだって靴下が穴あいてるのなんて外から見えないからいいじゃん。
さすがに汚れてるのや目立つ位置に穴があいてるのは着てません。最低限の身だしなみには気を付けてますよ。
それに使えなくなったのは蜜柑が再利用してティッシュケースにしたり巾着袋にしたりしてるじゃん。
色々作って失敗して最終的に雑巾になるのも多いしな。
「リリスちゃんとラヴィに貰ったんだけど見てみ、防御力すごいぞ!」
「えー貰ったの? ちゃんと後でお礼しなよ」
「いや、貰ったんだけど申し訳ないから少しばかりお金も払ってる」
「それじゃ安く購入したってこと? あっ、本当だ、色々ついてる!」
蜜柑も神から貰った時計を弄って俺の服の鑑定をしたようだ。
鑑定結果だけど...
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[名称] イノックスのジャケット [品質] B
斬撃防6 突撃防11 打撃防9 保温7
[説明] イノックスの皮で作られ、首もとにウルファンの毛皮が使われた服。茶色と白銀の色合いが美しい。
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[名称] 木綿のTシャツ [品質] C
斬撃防- 突撃防- 打撃防1 保温1
[説明] 木綿で作られた服。
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[名称] 木綿のスキニー [品質] C
斬撃防1 突撃防1 打撃防2 保温3
[説明] 木綿で作られた下履き。ウルファンの毛皮が足もとにつけられている。黒と白銀の対比が美しい。
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[名称] 牙のネックレス [品質] A
突攻撃5 火属性15
[説明] ウルファンの小牙と小さな魔石ビーズを使ったネックレス。中心に火の魔石とそれを囲って犬歯が使われ火属性を強めている。
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牙のネックレスが品質良いんだよね、二人共服よりアクセサリー作りの方が慣れてるみたいで。
でも服も高品質なのは魔物を狩ってくれるみんなのお陰かな。
持ち帰ってすぐ素材毎にバラしてくれるから。
「わーいいな、冒険者みたい!」
「だろ!! ...でもこれさ、偽者じゃなくて本物の皮使ってんだぜ? 正直ちょっと罪悪感っつーか嫌悪感? みたいの感じるけどね」
「ん~確かに、...そうだよね、命奪ってるんだもんね」
「気にすんなや蜜柑、ここは日本やないし、魔物倒すのは普通のことやで」
キラキラ目を光らせていた蜜柑だが、俺の感想を聞いて暗くなってしまった。
神が励ますが俺も蜜柑の頭を撫でてやる。
「作ってくれた二人に感謝するのは当然として、美味しいご飯にも、こうやって服やアクセサリーにもなってくれる魔物達にも感謝だな」
「そうだね。でも本物の皮か...私着れるかな?」
「別に着る必要ないやろ? 蜜柑の服はいくらでもわいが日本のを出したる!」
ぶっちゃけ今の日本人てさ、生き物の肉食うことには抵抗ないけど本物の革使った服とかがダメって人多い気がする。
俺も「これワニ革の財布で~」とか言われると「えぇー」ってちょっと引くし。
こういうのもやっぱ慣れだわな。そのうち慣れるだろ。
「そんじゃ俺行くわ」
「うん、私からも二人にお礼言っとくね!」
「おー」
そうして蜜柑と別れてアパートへと入った。
本物の動物の毛皮のコートとか引く人多いですよね。激怒する人もいるくらいだし。
でも捨てたらもったいないよね、命奪って無駄にするよりいいと私は思います。




